【三軒茶屋駅】手足のしびれ・神経痛なら

アールカイロプラクティックセンター

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【症例紹介49】15年続いた左手・左足の冷えと感覚低下

—血管が“筋肉に挟まれていた”ことで起きていたケース(40代女性・会社員)

「片側だけ手足が冷える」
「感覚がなくなるような感じが続いている」

こうした症状が長く続くと、
多くの場合「自律神経の問題」「体質」「原因不明」と説明される。
実際、検査で異常が見つからず、
治療を受けても変化がないまま年月が経過してしまうことも少なくない。

今回紹介するのは、
15年にわたり左手と左足の冷え・感覚低下に悩まされてきた40代女性の症例である。
検査を重ねても異常が見つからなかったこの症状は、
神経ではなく、筋肉による血管圧迫という構造的な原因によって説明できた。

◆状況と背景(Before)

  • 40代女性・会社員

  • 主な症状
     約15年前から、
     ・左足の外側
     ・左手の外側

 が冷え、感覚がなくなるように感じる。
 ひどい時には痛みを伴うこともあった。

  • 症状の特徴
     ・寒い時期に強く出る
    ・長時間椅子に座っていると悪化
    ・暖かい時期は比較的楽
    ・立っている、歩いている、寝ている時はほとんど感じない

 とくに足の症状が顕著で、
 「血が通っていないような感覚」が続いていた。

  • これまでの医療機関での検査・治療
     病院で足のサーモグラフィ検査を受け、
     左右差ははっきり確認された。

 しかし、
・CT検査
・数年後のMRI検査

 では異常なし。

 その後、
・カイロプラクティック
・整体
・鍼治療
・神経内科でのブロック注射

 などを受けたが、
 症状に大きな変化はなかった。

◆検査と見立て

■ 触診・局所所見

触診では、
手足そのものの冷えに左右差はそれほど感じられなかった。

しかし、

  • 左のそ径部(股関節前)

  • 左の腕の付け根前側

に、右と比べて明らかな張りが確認された。

さらに、

  • 左肩甲骨と背骨の間の筋肉が
     右に比べて盛り上がり、硬くなっている

という所見もみられた。

■ 筋機能評価

筋肉テストでは、

  • 腸骨筋(そ径部)

  • 小胸筋(腕の付け根前側)

  • 下部僧帽筋(肩甲骨内側下部)

に、明確な機能低下が確認された。

◆見立ての整理(原因の構造)

検査結果を総合すると、
この症状は次のような構造で起きている可能性が極めて高いと判断した。

■ 左足の冷え・感覚低下

  • 過緊張した 腸骨筋
     そ径部で血管を圧迫

  • 足先へ向かう血流が制限され
     血行障害として冷え・感覚低下が出現

■ 左手の冷え・感覚低下

  • 過緊張した 小胸筋
     腕の付け根で血管を圧迫

  • 指先への血流が制限され
     小胸筋症候群として症状が出現

さらに、

  • 下部僧帽筋の機能低下

  • 背骨の歪み

が、これらの筋を
長期間過緊張・伸張させ続ける背景になっていたと考えられる。

重要なのは、
**神経障害ではなく「血管が筋肉に挟まれていた」**という点である。
そのため、
MRIやCTでは異常が映らなかったと考えられる。

◆施術とアプローチ

施術は、
筋・血管・姿勢の連鎖を一つずつ解放する方針で行った。

  1. 背骨の歪み調整
     → 腰椎・胸椎・頸椎それぞれ1か所ずつ矯正。

  2. 骨盤の歪み調整
     → 腸骨筋の過緊張を生む要因を除去。

再検査では、
小胸筋は機能が回復したが、
腸骨筋・下部僧帽筋は十分な回復がみられなかった。

◆追加アプローチと変化

そこで、

  • 腸骨筋

  • 小胸筋

  • 下部僧帽筋

それぞれに
キネシオテーピング療法を追加。

再検査では、
腸骨筋以外に明らかな改善がみられたため、

  • 腸骨筋には筋スラッキング療法を追加

し、再評価。

その結果、

  • 椅子に座っても症状が出ない

  • 手足の冷え感が大幅に軽減

という変化が確認された。

◆集中施術と結果(After)

自宅から通いづらい事情があり、
一日集中(約4時間)での対応を希望された。

  • できる限りの調整

  • 自分で貼れるキネシオテーピング法の指導

を含めて対応した結果、
一度の施術で、ほとんど気にならない状態にまで改善した。

ただし、
15年という長期間の経過があるため、
念のため期間を空けず、再評価を行う方針とした。

◆今後の方針と再発予防

再発防止のため、

  • 腸骨筋・小胸筋を過緊張させない姿勢

  • 長時間座位の際の体重配分

  • ストレッチ・筋トレの注意点

について説明を行った。

「温める」「動かす」だけではなく、
どこが血管を圧迫していたのかを理解することが重要であると共有した。

◆考察

片側だけの冷えや感覚低下は、
自律神経や末梢神経の問題と考えられやすい。

しかし本症例のように、

  • 筋の過緊張

  • 姿勢の歪み

  • 血管の機械的圧迫

が重なることで、
長年続く冷え症状が生じるケースは臨床では珍しくない。

画像検査で異常が出ない理由を、
構造的に説明できることが、改善への第一歩となる。

15年続いた手足の冷えと感覚低下。
それは体質でも、年齢でもなかった。

血管が通る「空間」を取り戻すことで、
症状は確実に変化する。

「原因不明」と言われた症状にも、
必ず理由は存在する。

監修・執筆者情報:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜

キネシオテーピング協会認定インストラクター
25年以上・延べ2万5千人以上の臨床経験

※本症例は一例であり、
すべての方に同様の経過が当てはまるわけではありません。
症状や体質、生活背景によって回復過程は異なります。

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2025/12/1
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