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アールカイロプラクティックセンター

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四辺形間(しへんけいかんげき)症候群

肩の後ろ〜外側の痛みや腕のしびれ——その本当の原因と改善法

公開日:2016年9月29日

更新日;2025年12月18日

肩の奥や腕に広がる違和感に悩んでいないか

「肩の後ろがズキズキ痛む」
「腕を上げると肩の後ろが詰まるような感覚がある」
「上腕の外側がしびれてだるい」
「整形外科で異常なしと言われたけれど、痛みは続く」

こうした症状が続く場合、四辺形間隙症候群(しかへんけいかんげきしょうこうぐん)の可能性がある。
レントゲンやMRIで異常がなくても、神経と筋肉の滑走障害によって痛みやしびれが出ていることは少なくない。

よくある症状・悩み

  • 肩の後ろ〜外側の痛みが強い

  • 腕を上げると肩の奥が詰まる

  • 二の腕や手の甲がしびれる

  • 夜に痛みが強く、眠れない

  • マッサージやストレッチでは改善しない

四辺形間隙症候群とは?

後ろから見た腋窩神経(黄)

後ろから見た橈骨神経(黄)

斜め後ろから見た四辺形間隙(で囲った部分)

肩の後方にある四辺形間隙を通る「腋窩(えきか)神経」や「橈骨(とうこつ)神経」が、周囲の筋肉(大円筋・小円筋・上腕三頭筋など)によって圧迫されることで起こる神経障害である。
圧迫が続くと神経が過敏化し、肩や腕に放散痛やしびれを生じる。

誤診・見落としのケース

整形外科では「五十肩」「腱板損傷」「肩関節周囲炎」と診断されるケースも多い。
しかし、実際には四辺形間隙での腋窩神経の絞扼(こうやく)が主因となっていることが少なくない。
画像では判断がつかないため、筋肉・神経・姿勢の動的評価が不可欠である。

ダブルクラッシュ(Double Crush)という考え方

四辺形間隙症候群では、肩の後方に位置する四辺形間隙において、神経や血流の働きが低下している点が注目される。
しかし、そこだけが単独で問題になっているとは限らない場合も多い。

例えば、
首(頚部)や肩甲骨周囲の働きが低下すると、
神経内で行われている軸索輸送が弱まり、
その影響が肩後方にとどまらず、二の腕・肘・手首といった末端側にも現れやすくなることがある。

これは、単に複数箇所が挟まれている状態というより、
神経全体の働きが低下した結果として症状が表れている状態
と捉えられている。

つまり、
四辺形間隙が症状の出現ポイントであることは確かであっても、
そこだけで全体を説明できないことがある
という視点を持つことが重要である。

リバース・ダブルクラッシュ(Reverse Double Crush)という考え方

神経は、中枢から末端へ情報を伝えるだけでなく、
末端から中枢へも情報や栄養をやり取りする双方向の仕組みを持っている。

そのため、末端側で神経の働きが低下すると、
逆行性の軸索輸送が滞り、
その影響が肩や首といった“上流”の部位にも現れることがある。

四辺形間隙症候群の症状は、肩後方や外側に出ることが多いが、
その背景には、
首や肩甲骨の使われ方、姿勢、肩甲帯における筋・筋膜の連動など、
広い範囲にわたる神経・筋の働きが関係している場合が少なくない。

 

このような場合、
局所の解釈だけでは説明がつきにくい症状
(たとえば、腕のしびれやだるさ)が出現していても、
末端や周辺の状態が神経全体の働きを低下させた結果
として理解する必要がある。

当院が肩だけを見ない理由

これらの考え方に共通しているのは、
症状が出ている場所と、原因となっている場所が一致するとは限らない
という点である。

四辺形間隙症候群において、
強い痛みや違和感が肩後方に出ている場合であっても、
その背景には、

  • 首(頚椎)における神経の働きの低下

  • 肩甲骨の動きの制限

  • 上肢末端における神経・筋への負担

  • 姿勢や動作パターンの偏り

といった、神経の通り道全体に関わる機能低下が影響していることがある。

当院では、
症状が出ている部位だけを切り取って評価するのではなく、
神経・筋・筋膜の連動や、身体全体の使われ方を含めて状態を確認し、
負担が集中しているポイントを見直すことを重視している。

局所だけを追い続けても変化が乏しい場合でも、
視点を少し広げることで、
これまで説明がつかなかった違和感が整理され、
改善への糸口が見えてくることがある。

関連ページ

当院の施術の考え方

アールカイロでは、「痛みの出ている場所」だけでなく「なぜそこに負担が集中したのか」を探る。

  • 腋窩神経に沿った筋膜・筋肉の滑走状態をチェック

  • 肩甲骨・肋骨・鎖骨の動きの協調性

  • 呼吸と横隔膜の働き

  • 栄養・代謝・自律神経の安定性

  • 姿勢と重力バランスの再構築

これらを整え、神経が働きやすい環境づくりを目的に施術を行う。

院長より

 院長・菊池 竜

─「“原因が分からない症状”にも必ず意味がある」

これまで20年以上、のべ2万人以上のしびれ・神経痛に悩む方に関わってきた。
病院で「異常なし」と言われても続く違和感や、薬や注射では変わらなかった症状に向き合い、筋膜・神経・栄養・姿勢を統合して整えるアプローチを続けている。

 

「必ず治ります」とは言えないが、体が本来持つ回復力を引き出すことで、動きやすさを取り戻していく方は少なくない。
一人ひとりに合った最適なサポートを心がけている。

【症例紹介32】「腕がだるい」「指が動かしにくい」

——胸郭出口症候群と診断されたが、原因は“橈骨神経の圧迫”だったケース(40代男性・会社員)

【症例紹介36】床に座ると肩の後ろが重く痛む

—座位姿勢と腕の使い方が引き起こした四辺形間隙症候群(30代男性)

ストレッチで良くなりますか?


A. 強いストレッチは逆効果になることがあります。神経が過敏なときは、やさしく整えることが大切です。

痛み止めを飲んでも良くならないのはなぜですか?

すべての痛みが「痛覚過敏」で起きているわけではありません。

なかには、痛みを感じにくくなる「痛覚鈍麻」や神経伝達の低下が起きているケースもあります。
その場合、痛み止めを使っても効果が出にくく、かえって神経の働きを抑えてしまうこともあります。

.どのくらい通えば良くなりますか?

お体の状態や目的によって異なります。初回の検査とカウンセリングをもとに、一人ひとりに合ったペースをご提案しています。

仕事や運動は続けても大丈夫ですか?

 状態に合わせて調整すれば可能です。痛みが強い時は安静よりも、安全に動ける範囲で循環を保つ方が回復が早い場合もあります。

痛みが強い時はどうすればいいですか?

痛みが強い時に完全な安静を続けると、神経伝達がさらに鈍くなることがあります。

状態に合わせて、安全に動かせる範囲で循環を保つことが回復を助けます。
施術中に、無理のない姿勢や動作の方法をお伝えしています。

よく検索される疑問とその背景

「肩 後ろ 痛い」「腕 外側 しびれ」「肩甲骨 奥 痛み」「四辺形間隙 神経 圧迫」などで検索されることが多い。

これらは、

  • 痛みの正体が神経の滑走障害や炎症であること

  • 画像に異常がなくても症状が続くこと

  • 頸椎椎間板ヘルニアや斜角筋症候群など首由来の神経障害と重なる可能性があること
    を反映している。

四辺形間隙症候群は、単なる「肩の筋肉痛」ではなく、神経と筋膜のバランスの乱れによって起こる。
アールカイロでは、「整える力を引き出す」施術を通じて、再発しにくい体づくりを支えている。

手足のしびれ・神経痛専門として20年以上、延べ2万人以上に対応。

「薬や注射に頼らず、体の仕組みから整えたい」  

そう願う方のために、構造・神経・栄養の三方向からサポートしています。  

症状の背景を理解しながら、自分の体を整える第一歩に。  

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2025/12/1
当院の12月の定休日は、5日(金)・7日(日)・12日(金)・14日(日)・19日(金)・21日(日)・26日(金)・28日(日)・30(火)・31(水)です。  
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菊池 竜

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