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ギヨン管症候群

― 小指のしびれが、いつまでも頭から離れない方へ ―

公開日:2016年10月5日

更新日:2026年1月30日

この小指のしびれ、「このまま一生付き合うことになるのではないか」

そう感じたことはないだろうか。

朝起きた瞬間よりも、
仕事を終えた夕方、
細かい作業を終えたあと、
あるいは布団に入ってからのほうが気になる。

小指から薬指にかけての違和感。
ピリピリ、ジンジン、何かが貼り付いたような感覚。
痛みというほどではないが、
確実に「普通ではない」感覚

病院で検査を受けた。
レントゲンもMRIも撮った。
「異常はありません」と言われた。

安心したはずなのに、
しびれは消えていない。

それどころか、
「異常なし」と言われたことで、
どこに相談すればいいのか分からなくなった
という方も少なくない。

これまで、かなりのことを試してきたはず

マッサージ、ストレッチ、湿布、痛み止め。
整形外科、整体、鍼、電気治療。

その場では少し楽になる。
だが、数日後には戻る。
結局、同じ場所が気になり続ける。

「もう年だから仕方ないのかもしれない」
「神経だから、完全には治らないのだろう」

そうやって、
自分を納得させようとした経験もあるはずだ。

それでも、
どこかで引っかかっている。

――本当に、これだけなのか。
――本当に、もうやれることはないのか。

このページに辿り着いた時点で、
すでに「軽い悩み」ではない。

ギヨン管症候群でよく見られる症状

ここで一度、
一般的に「ギヨン管症候群」と呼ばれる状態で
よく見られる症状を整理しておく。

  • 小指〜薬指にかけてのしびれ、違和感

  • 手のひらの小指側(尺側)の感覚異常

  • 握力の低下、物を落としやすい

  • 細かい作業がしづらい

  • 長時間のPC作業や自転車のハンドル操作で悪化する

  • マッサージやストレッチをしても変化が乏しい

ただし、
これらがすべて当てはまるとは限らない。

また、
同じような症状でも原因は一つとは限らず、
診断名だけで状態を判断することは難しい。

ギヨン管症候群とは何か

ギヨン管症候群とは、
手首の小指側にある「ギヨン管」と呼ばれるトンネル状の構造で、
尺骨神経が圧迫されることで起こるとされている状態である。

一般的には、

  • 手首での圧迫

  • 繰り返しの使用

  • 外傷

  • 姿勢や手の使い方

などが原因として挙げられる。

しかし実際には、
それだけでは説明がつかないケースも少なくない

ギヨン菅症候群は
「手首の問題」だけで起きているとは限らない

臨床の現場で多いのは、
手首だけを整えても変化が乏しいケースである。

なぜか。

神経は、
手首だけで存在しているわけではないからである。

首から肩、
肩から肘、
肘から手首、
そして指先まで。

一本のルートとして連続して働いている

途中のどこかで負担が蓄積すれば、
一番弱い場所、
一番使われている場所に症状が出る。

それが、
たまたま「ギヨン管部」だった。
その可能性は決して少なくない。

「検査で異常なし」と言われた違和感の正体

画像検査で分かるのは、
主に「構造」である。

骨の変形、
明らかな腫瘍、
大きな圧迫。

一方で、

  • 神経の働きの低下

  • 微細な圧迫

  • 筋膜や皮膚の緊張

  • 姿勢や動作による持続的な負荷

こうした要素は、
画像には写らない

だから、

「異常なし」
=「問題なし」

ではない。

異常が写らなかっただけ
ということは、臨床では珍しくない。

ダブルクラッシュ(Double Crush)という考え方

神経は、
一か所だけで機能が落ちるとは限らない。

首や肩、肘など、
複数の部位で少しずつ負担が重なることで、
末端に症状が現れる。

これを
「ダブルクラッシュ」と呼ぶ。

また、
末端での負荷が続くことで、
逆に上流に影響が及ぶ
「リバース・ダブルクラッシュ」
と考えられるケースもある。

 

どちらにしても重要なのは、
局所だけを見ても全体像は見えない
という点である。

年齢のせいでも、
使いすぎだけでもない。

身体は静かに、確実に変化している。

回復力。
神経の働き。
血流や代謝。

こうした「見えない部分」が少しずつ落ちることで、
同じ負荷でも不調が出やすくなる。

だがそれは、
「治らない」という意味ではない。

整える順番が変わっただけである。

当院が「手首だけ」を見ない理由

当院では、
ギヨン管部だけを切り取って評価することはしない。

確認するのは、

  • 首〜肩〜肘〜手までの神経ルート

  • 姿勢や身体の使い方の癖

  • 呼吸の浅さ

  • 筋膜や皮膚の緊張

  • 回復力を左右する身体条件

症状が出ている場所と、
原因になっている場所が一致しないことは、
むしろ自然である。

だからこそ、
全体を見直す必要がある

当院の施術の考え方

当院の施術は、
圧迫されているとされる部位を
強く刺激することを目的としていない。

なぜそこに負担が集中したのか。
なぜ回復しづらい状態になっているのか。

神経が本来の働きを取り戻しやすい条件を
一つずつ整えていく。

その結果として、
症状の変化が現れると考えている。

当院では、
症状が出ている手や手首だけを見るのではなく、

・首から肩、腕にかけての神経の通り道
・姿勢や動作の癖
・日常の使い方による負担の重なり

といった点を含めて状態を整理している。

症例紹介

ここで紹介するのは、

「ギヨン管症候群」と診断され、

すぐに改善した方の話ではない。

実際には、

小指のしびれが続き、

検査や診断を受けても納得できず、

「このまま様子を見るしかないのか」

と迷いながら来院された方である。

症例①

50代女性・事務職

小指から薬指にかけてのしびれと握力低下が続いていた。
整形外科では「手根管症候群」と診断されたが、
日常のタイピング作業が楽になる感覚は得られなかった。

検査では、
手首だけでなく、
首・肩の緊張や姿勢の癖による
神経への負担の重なりが確認された。

状態を整理しながら施術を進める中で、
「なぜ今まで変わらなかったのか」が
少しずつ見えてきたという。

 
症例②

50代男性・管理職

夜間に小指のしびれで目が覚める状態が続いていた。
頸椎椎間板ヘルニアの可能性も指摘されたが、
画像上の説明と体感にズレを感じていた。

神経の通り道全体を確認すると、
手首だけでなく、
日常の姿勢や呼吸の浅さによる影響が重なっていた。

症状そのものよりも、
身体の使い方や緊張のパターンを整理することが
変化のきっかけになったケースである。

大きな変化より先に起きたのは、
症状の「原因」ではなく、
状態が整理されたという感覚だった。

その結果として、
身体への向き合い方が変わり、
症状の感じ方にも変化が現れていった。

 

※これは一例であり、
すべての方に同じ結果を保証するものではありません。

【症例紹介42】小指から手のひらがしびれる

—ギヨン管ではなく“前腕で圧迫されていた尺骨神経”が原因だったケース(40代男性・整備士)

来院された方が、後から振り返っていた言葉

ここに掲載しているのは、
「すぐに良くなった」という感想ではない。

多くは、
原因が分からないまま続いていた不安が、
整理されたことへの言葉である。

 

「ヘルニアと言われたけれど、
ここで原因が手首だと分かって安心した」
 

「手根管症候群だと思い込んでいたけれど、
違う視点があると知れた」
 

「握力が戻ったことよりも、
仕事を続けられるイメージが持てた」

 

※これは個人の感想であり、果を保証するものではありません。

院長より

院長・菊池 竜

ギヨン管症候群という言葉に限らず、
神経の症状は
「どこに行けばいいのか分からなくなる」
という過程をたどることが多い。

当院は、
痛みやしびれを
その場で消すことだけを目的とした施術は行っていない。

なぜそこに負担が集中したのか。
なぜ回復しづらい状態が続いているのか。

それを一緒に整理し、
身体が回復できる条件を整えていくことを重視している。

そのため、
軽く一度だけ試したい方や、
すぐに答えだけ欲しい方には
合わない場合もある。

よくあるご質問

ここでは、
来院前によく聞かれる質問を
いくつか挙げておく。

すでに調べ尽くしてきた方にとっては、
答えというより
「考え方の整理」として読んでもらえれば十分である。

ヘルニアや手根管症候群との違いは何ですか?

 しびれが出る「場所」と「神経の種類」が異なります。

ギヨン管症候群は主に、

・小指  
・薬指の小指側  
・手のひらの尺側  

に症状が出やすいのが特徴です。

一方、

・手根管症候群 → 親指〜中指側  
・頚椎ヘルニア → 首や腕の動きと連動して変化する  

といった違いがあります。

ただし、複数の部位が同時に影響している「ダブルクラッシュ」のケースもあり、単純な病名だけで判断できない場合もあります。

そのため、単純な病名だけで判断できないケースも少なくありません。

検査で「異常なし」と言われましたが、本当にギヨン菅症候群なのでしょうか?

画像検査で異常が写らなくても、神経の機能低下や圧迫が存在するケースは少なくありません。

レントゲンやMRIは「構造」を見る検査であり、

・神経の滑走不良  
・筋膜の緊張  
・微細な圧迫  
・血流や栄養状態  

までは評価できないことが多いためです。

症状が続いている場合は、「画像に写らない原因」が関係している可能性も十分考えられます。

痛み止めは飲んだ方がいいですか?

 痛みの感じ方や神経の状態によって異なります。

ギヨン管症候群では、

・神経が過敏になり、ピリピリ・ヒリヒリとした感覚が強く出ている場合  
・逆に、感覚が鈍くなっている場合  

この2つのタイプが見られます。

神経が過敏な状態では、痛み止めによって一時的に楽になることもありますが、神経への圧迫や負担そのものが解消されない限り、症状を繰り返すケースも少なくありません。

一方で、感覚が鈍くなっているタイプの場合は、痛み止めの効果を感じにくかったり、神経の働きをさらに抑えてしまうこともあります。

当院は医療機関ではないため、薬の中止や変更をお勧めすることはできませんが、現在の症状と服用の目的が合っているかを一度整理することは大切です。

必要に応じて医師と連携しながら、神経や周囲組織の負担を減らし、回復しやすい環境を整えるサポートを行っています。

仕事や運動は続けても大丈夫ですか?

状態に合わせて調整すれば可能なケースが多いです。

完全に安静にするよりも、無理のない範囲で動かしながら循環を保った方が回復が早い場合もあります。

ただし、

・長時間同じ姿勢  
・手首に体重をかける使い方
・強い握り込み  

などは、神経への負担を増やすことがあります。

当院では、施術とあわせて、

・負担を減らす手の使い方  
・作業姿勢の調整  
・再発しにくい動かし方  

もご案内しています。

よく検索される疑問とその背景

ここに挙げるのは、
多くの方が実際に検索してきた言葉である。

そこには、
症状そのものよりも、
「どう考えればいいのか分からない」
という迷いが表れている。

「小指 薬指 しびれ」
「手の小指 握力低下」
「手根管症候群 違い」
「手のしびれ ヘルニア」

などで検索されることが多い。

これらは、

  • 症状の正体が 手首での神経圧迫(ギヨン管) であること

  • 画像に異常がなくても症状が続くこと

  • 手根管症候群・肘部管症候群・頸椎椎間板ヘルニアとの鑑別が重要であること

を反映している。

ここまで読んで、
まだ「何かある気がする」と感じたなら

このページは、
軽く相談したい人向けではない。

  • 何年も同じ違和感を抱えている

  • 一通りやることはやった

  • それでも納得できていない

そういう人のためのページである。

「必ず治る」とは言わない。
だが、

身体が回復できる条件を整える余地があるかどうか
それを一緒に確認することはできる。

ここに辿り着いたという事実自体が、
まだ終わっていない証拠である。

※本ページは、現在の状態を理解するための参考情報です。
実際の評価や方針については、状態を確認したうえでご説明しています。

原因が分からないまま我慢し続ける必要はありません

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