【三軒茶屋駅】手足のしびれ・神経痛なら

アールカイロプラクティックセンター

〒154-0011 東京都世田谷区上馬5-35-25 JLBグランエクリュ三軒茶屋601号室
(東急田園都市線 三軒茶屋駅世田谷通り口より徒歩13分)

ご予約・お問合せはこちら

友だち追加

【症例紹介11】「足先が上がらない」

——腰の痛みが消えても残った“つまずき”の正体(60代男性)

「最近、よくつまずく」「足が思うように上がらない」

そんな感覚を覚えても、痛みがないと多くの人は深刻に捉えない。
しかし臨床の現場では、この「足が上がらない」「パタパタと足を引きずる」訴えの裏に、神経の圧迫や筋肉・関節のバランス崩れが潜んでいることが少なくない。

実際、腰の痛みが治まっても「歩きづらさ」や「つまずき」が残るケースをしばしば経験する。
今回は、腰部神経の圧迫と脚部の連動異常が重なっていた60代男性の症例を紹介する。

◆状況と背景(Before)

  • 60代・男性・会社員
  • 主訴
     左足の足先が上がりにくく、歩行時に「パタパタ」と音を立てる。
     段差や坂道で特につまずきやすく、足の感覚が鈍い感覚もある。

  • 経過
     約1か月前から腰痛を自覚。整形外科で腰部脊柱管狭窄症の診断を受け、レントゲンでは明確な異常が認められなかった。
     電気治療やマッサージで一時的に痛みは軽減したが、「足が上がらない感覚」だけが残ったまま。

本人は「腰痛はなくなったのに、なぜ足が動かないのか」と戸惑い、歩行に不安を感じていた。

検査と見立て

 

初回検査で明らかだったのは、左足背屈(足を上げる動作)筋群の筋力低下
特に前脛骨筋・長趾伸筋などの収縮反応が鈍く、L4〜L5神経根支配領域の圧迫を示唆していた。

触診と動作分析からは以下の特徴が確認された:

  • 骨盤のねじれ(右下がり)による脊柱の偏位

  • 左腰方形筋の緊張と腸腰筋の機能低下

  • 殿筋群の左右バランス不均衡

  • 大腿二頭筋および腓骨筋群に張力の左右差

  • 背部〜下肢後面の神経走行ラインの滑走制限

これらから、「腰椎由来の神経圧迫」に加え、「骨盤と下肢の動作連鎖異常」が歩行障害を増悪させていると判断した。

施術とアプローチ

方針は「筋肉をほぐす」ことではなく、神経伝達と動作連動を再構築することに置いた。

  1. 腰椎L5領域の可動性回復
     → 呼吸と連動させながら、腰椎・仙腸関節周囲の緊張を調整。

  2. ウィリアム体操変法による神経滑走促通
     → 腰部から下肢へと続く神経経路を意識的に動かすリハビリ。

  3. キネシオテーピング×筋膜スラッキング
     → 前脛骨筋・腓骨筋・殿筋群を対象に皮膚刺激を加え、神経反射による再活動化を促す。

全体を通して、“刺激ではなく反応を引き出す”施術を徹底した。

◆結果と変化(After)

施術後、「足がちゃんと上がっている」「つまずきそうな感覚が減った」と即時的な変化を確認。

歩行中の足音が軽くなり、足の出し方にスムーズさが戻った。

数回の施術を重ねる中で、

  • 左足の背屈筋群の筋出力回復

  • 歩行リズムの安定化

  • 腰部・殿部の過緊張軽減
    が明確に見られ、本人からも「朝の歩き出しが楽になった」との感想があった。

痛みだけでなく、“動きの回復”が得られた点が重要である。

◆今後の方針と再発予防

姿勢分析では、右骨盤下がりと左足外旋の代償パターンが残存していたため、以下を中心に再発予防を設計した。

  • 骨盤・腰椎の連動運動(日常での立位・歩行バランス維持)

  • 神経滑走を維持する体操の習慣化

  • 大殿筋・腸腰筋の協調性トレーニング

  • 呼吸パターンの修正と重心再教育

「痛みが取れた=終わり」ではなく、神経・筋・姿勢の再教育を行うことで、再発防止と安定した歩行を目指した。

◆考察

「腰の痛みが治まったのに足が動かない」ケースは、臨床カイロプラクティック領域でも多く報告される傾向がある。これは神経根の軽度圧迫滑走不全が残存しているためであり、画像上では問題がなくても、神経生理学的には機能低下が続いていることが多い。

特に中高年層では、長年の姿勢癖や筋肉バランスの偏りにより、腰部・骨盤・下肢の連動が乱れやすい。
そのため、構造・神経・動作の三位一体での評価と介入が欠かせない。

痛みが消えても「動きに違和感が残る」「足が上がらない」場合、
それは体がまだ完全には回復していないサインである。

早い段階で神経の働きを整え、姿勢と動作のバランスを再構築することが、将来の転倒や再発を防ぐ鍵となる。
「もう少し様子を見よう」と先延ばしにせず、早めの調整が健康寿命を守る第一歩である。

監修・執筆:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜
キネシオテーピング協会認定インストラクター。
25年以上の臨床経験、延べ2万5千人以上の施術実績。
神経・筋・内臓・姿勢を統合して整える自然療法を実践。

※ここで紹介した内容は一例であり、すべての方に同じ変化が起こるとは限りません。
症状や体質により経過は異なるため、参考情報としてご覧ください。

お気軽にお問合せください

フォームでのお問合せ、LINE、WEBからのご予約は24時間受け付けております。お気軽にご連絡ください。

友だち追加

新着情報

2025/12/1
当院の12月の定休日は、5日(金)・7日(日)・12日(金)・14日(日)・19日(金)・21日(日)・26日(金)・28日(日)・30(火)・31(水)です。  
尚、年末年始の休業日は、12/30(火)~1/3(土)です。

アクセス・受付時間

住所・アクセス

〒154-0011
東京都世田谷区上馬5-35-25
JLBグランエクリュ三軒茶屋601号室

東急田園都市線 三軒茶屋駅世田谷通り口より徒歩13分

営業時間
 
午前 × ×
午後 × ×

平日10:00~19:00/土曜9:00~18:00

定休日

金曜・日曜・祝日・12/30~1/3

※LINE、フォームからのお問合せ、ご予約は24時間受付しております。

院長ごあいさつ

菊池 竜

親切・丁寧な対応をモットーとしておりますのでお気軽にご相談ください。