——“しびれ・痛み”に振り回されないための神経の話

「検査で異常なし」でも、ずっと痛い。その理由は?
アールカイロにはこんな声が集まります:
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手足がピリピリするのに、異常なしと言われた…
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肩や腰の“痛みの場所”が毎日変わる…
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自律神経を整えたくて頑張ってるけど、イマイチ変化がない…
実はこうした悩み、多くは「感覚の誤作動」と「神経のズレ」が関係しています。
感覚とは“センサー→神経→脳”の一方通行

「しびれ=感覚の問題」と思われがちですが、
感覚とは次のような流れで成り立っています。
【1】皮膚や関節などのセンサー(受容器)
【2】神経の伝達ルート(後索路など)
【3】脳での統合と判断
このどこかがズレたり、働いていなかったりすると、
「触ってないのに痛い」「力が入りにくい」という“誤作動”が起こります。
「痛み」も、実は“感覚の修飾”で起きている
慢性痛やしびれ、違和感の多くは、
【感覚がうまく統合されていない状態】で起こっています。
代表的な神経のズレパターン:
システム名 | 役割 | 乱れると? |
---|---|---|
ゲートコントロール | 太い神経が細い痛み信号をブロックする | 刺激に敏感・痛みが続く |
下降性疼痛抑制(PAG起点) | 脳が「痛みを抑えて」と指示する | 小さな刺激でも痛い |
自律神経系(反射) | 感覚入力への反応システム | 呼吸・血流・姿勢が乱れる |
これらの誤作動は、構造の問題ではなく「神経の感度や反射の問題」です。
感覚と自律神経は“整えられる”?

「自律神経を整えましょう」と言われることも多いですが、
実は私たちは自律神経を直接コントロールすることはできません。
▶︎ できるのは、“反射”として入力を整えること
たとえば、
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皮膚に優しく触れる
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呼吸のタイミングを整える
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音や視覚を活用してリラックスを促す
など、「脳が安心する入力」を入れてあげることで、間接的に整うのです。
アールカイロで行うチェックとアプローチ
神経反射を見極める「感覚テスト」
検査内容 | 見ていること |
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関節の位置感覚テスト | 関節や筋肉のセンサーが働いているか? |
振動覚・2点識別 | 脳での統合がスムーズに行われているか? |
左右差の検出 | 小脳や姿勢制御のズレを評価 |
▶︎ これにより、「痛い=悪い」ではなく、「どこで情報がズレているか」を明確化できます。
生活でできる“神経再教育”のヒント
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紐や小物を触って、左右で「どちらが感じやすいか?」を比べてみる
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目を閉じて手を前に出し、動きのズレを観察
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呼吸や視線の向きと体の反応をセットで観察してみる
こうした簡単な確認からも、「感覚のズレ」に気づくことができます。
痛みやしびれは“受容器”と“統合”のズレかも?
✔️「どこが悪いか」より、「どこで情報がズレているか」
✔️ しびれや痛みは、反射・感覚・神経統合の乱れで起こる
✔️ 「届く刺激」と「適切な順番」で整えることが改善の近道