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アールカイロプラクティックセンター

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【症例紹介44】首の付け根が痛く、朝起き上がれない

—良くなったり戻ったりを繰り返していた頚椎椎間板症のケース(40代女性・主婦)

「首の付け根がずっと痛い」
「朝、痛みでしばらく起き上がれない」

このような症状が続くと、
多くの場合「寝違えが治っていない」「年齢のせい」と考えられがちである。
しかし、痛みが数か月にわたって続き、
良くなったり戻ったりを繰り返している場合、
首の筋肉だけでなく、椎間板への負担が関与している可能性を考える必要がある。

今回紹介するのは、
寝違えをきっかけに首の痛みが慢性化し、
その場しのぎの施術では改善しきらなかった40代女性の症例である。

◆状況と背景(Before)

  • 40代女性・主婦

  • 主な症状
     首の付け根の左側とその周辺に持続的な痛み。
     首を左右に捻ると痛みが出て、以前より可動域が狭くなった。
     特に左に捻る動きで痛みが強い。

  • 日常生活への影響
     夜、病院で処方された痛み止めを飲まないと、
     朝、首の後ろ全体が痛くてしばらく起き上がれない状態が続いていた。

  • これまでの経過
     約3か月前に寝違えを起こし、首が痛くなった。
     2週間ほど経過してから整形外科を受診し、
     レントゲン検査の結果、
     「頚椎椎間板ヘルニアの可能性があり、
      頚椎3–4番、4–5番の間が狭くなっている」と説明された。

 電気治療と牽引を2週間受けたが改善せず、
 その後、十字式と呼ばれる施術を受けると一時的に良くなるものの、
 すぐに痛みが戻る状態を繰り返していた。

「今までの治療は根本的ではないのではないか」
という不安を感じ、原因をきちんと知りたいと考えて来院された。

◆検査と見立て

■ 触診・局所所見

触診では、

  • 首の左後方

  • 左肩甲骨の内上方

に、右と比べて明らかな張りが確認された。

また、背骨を押して確認すると、

  • 頚椎4番・5番

に圧痛がみられた。

■ 筋機能評価

筋肉テストでは、

  • 肩甲挙筋(首の付け根〜肩甲骨内側上方)

  • 棘上筋(肩甲骨上部)

に機能低下が確認された。

これらは、
頚椎4–5番付近の椎間板と密接に連動する筋群であり、
椎間板への負担が続くと過緊張・機能低下を起こしやすい。

■ 神経学的評価

神経学検査では、

  • 筋力

  • 皮膚感覚

ともに明確な異常はみられなかった。

このことから、
神経根症ではなく、
椎間板そのものの圧迫による痛み(頚椎椎間板症)
である可能性が高いと判断した。

◆見立ての整理(原因の構造)

検査結果を総合すると、
この首の付け根の痛みは次の構造で起きていると考えられた。

  • 頚椎4–5番間の椎間板に慢性的な圧迫

  • 髄核が左側へ偏位

  • 椎間板周囲の炎症と機械的刺激

  • それに連動して
     肩甲挙筋・棘上筋が過緊張

  • 首を捻る動作や、
     起床時の姿勢変化で痛みとして表面化

「寝違え」はあくまできっかけであり、
本質的な問題は椎間板に負担をかけ続ける姿勢と動作習慣にあった。

◆施術とアプローチ

施術の目的は、
椎間板への圧迫を軽減し、連動する筋の緊張を解放することである。

  1. 頚椎4・5番の歪み矯正
     → 椎間板にかかる圧力を減らす。

  2. マッケンジーエクササイズ
     → 左側に偏位していた髄核を、
      元の位置へ戻す方向づけを行う。
      この段階で可動域が改善し、
      痛みは「少し気になる」程度まで軽減。

  3. 肩甲挙筋・棘上筋へのキネシオテーピング療法
     → 筋の過緊張を抑え、
      再検査では残っていた違和感も消失。

朝の痛みについては、
その場で再現できないため、
日常生活での経過観察とした。

◆結果と変化(After)

施術後、

  • 首の回旋可動域が改善

  • 動かした時の痛みが消失

  • 首の付け根の張りが軽減

という変化が確認された。

慢性的に続いていた痛みが、
「常にある状態」から明らかに変化した。

◆今後の方針と再発予防

ただし、
椎間板は再び圧迫されると症状を繰り返しやすい。

今回の施術では、

  • 頚椎

  • 患部周囲の筋・筋膜

までの対応に留めたが、
根本的な改善には以下が必要であると説明した。

  • 姿勢や身体の使い方に合わせて歪んだ
     胸椎・腰椎・骨盤の歪みの調整

  • 歪みに関連する筋肉・筋膜の継続的な調整

  • マッケンジーエクササイズの正しい継続

「その場で良くなる」だけでなく、
再発しない首の使い方を身体に覚えさせることを重視した。

◆考察

首の痛みは、
単なる筋肉のこりや寝違えと片付けられがちである。

しかし本症例のように、

  • 椎間板の偏位

  • 姿勢による慢性的負荷

  • 一時的な改善と再発の繰り返し

が重なる場合、
椎間板由来の痛みを見逃すと慢性化しやすい

臨床では、
「なぜ良くなったのに戻るのか」を構造的に説明できることが、
本当の改善につながる。

首の付け根の痛みが続くとき、
原因は寝違えそのものではないかもしれない。

椎間板への負担を減らし、
姿勢と動作を整えることで、
痛みは確実に変化する。

「きちんと原因を知りたい」
その感覚こそが、改善への第一歩である。

 監修・執筆者情報:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜

キネシオテーピング協会認定インストラクター
25年以上・延べ2万5千人以上の臨床経験

※本症例は一例であり、
すべての方に同様の経過が当てはまるわけではありません。
症状や生活背景によって回復過程は異なります。

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