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アールカイロプラクティックセンター

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【症例紹介34】しゃがむと膝の外側が痛む

——半月板ではなく“腰椎椎間板”が関与していたケース(40代男性・会社役員)

「しゃがむと膝の外側が痛む」
「走った後やジャンプした後にだけ膝が気になる」

このような症状は、
多くの場合「膝そのものの問題」と考えられやすい。
しかし実際の臨床では、膝の痛みの原因が腰にあるケースも少なくない。

今回紹介するのは、
約1年前から膝の外側痛を繰り返していた40代男性の症例である。
検査を進めた結果、膝の半月板だけでなく、

腰椎椎間板の状態が膝の動きを狂わせていたことが明らかになった。

◆状況と背景(Before)

  • 40代男性・会社役員

  • 主な症状
     足を抱えて膝を深く曲げたとき、しゃがんだときに右膝外側が痛む。
     走る・ジャンプなどの運動後にも痛みが出る。
     日常生活ではそれほど気にならない。

  • 過去の既往
     7〜8年前、腰を前に曲げられなくなり病院を受診。
     レントゲン検査で腰椎分離すべり症と診断され、
     飲み薬とコルセットで改善。
     その後、朝起きた時に腰が痛むことはあったが、
     強い症状が続くことはなかった。

膝の痛みは「使いすぎ」や「半月板の問題」と考えて様子を見ていたが、
改善しないため検査を希望して来院された。

◆検査と見立て

触診では、膝外側そのものに腫れや明確な圧痛はみられなかった。
ただし、周囲の筋肉を評価すると、

  • 大腿二頭筋:左に比べて軽度の張り

  • 大腿直筋膝窩筋:機能低下

  • ハムストリングス全体
     (大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)
     → いずれも機能低下

が確認された。

さらに、

  • 膝・腰の関節可動域検査

  • 整形外科学検査

  • 神経学検査

を組み合わせて評価したところ、
腰を曲げた姿勢で 右足の親指を反らす筋力が明らかに低下する所見が得られた。

ここで マッケンジーエクササイズ を行い、
再度筋力検査をすると、

  • 大腿二頭筋以外の筋肉は正常に回復

  • しゃがむ・膝を深く曲げる動作での痛みが大幅に軽減

という変化が確認された。

◆見立ての整理(原因の構造)

以上の検査結果から、
この膝の痛みは次の連鎖で起きていると判断した。

  1. 腰椎5番と骨盤の間の椎間板が圧迫

  2. 髄核が右側へはみ出す(腰椎椎間板ヘルニア)

  3. 膝を安定させる 膝窩筋 が正常に働けなくなる

  4. 外側半月板を後方へ引けず、
     しゃがむ動作で半月板が骨に挟まれる

  5. 結果として 半月板由来の膝外側痛 が出現

つまり、
膝の半月板に負担がかかっていたものの、
真の起点は腰椎椎間板にあったと考えられる。

◆施術とアプローチ

施術は「膝」ではなく、
腰椎と神経の圧迫解除を最優先として行った。

■ 腰・骨盤へのアプローチ

  1. 腰椎(第5腰椎を含む2か所)と骨盤の歪み矯正

  2. マッケンジーエクササイズ
     → 髄核を本来の位置へ戻し、神経への圧迫を軽減

これにより、

  • 大腿二頭筋以外の筋肉が正常に機能

  • しゃがむ動作での膝外側痛が大幅に軽減

  • 右足親指の筋力が回復

が確認された。

■ 膝周囲筋への仕上げ

  1. 大腿二頭筋へのキネシオテーピング+筋スラッキング療法

再検査では、
しゃがみ・深い膝屈曲時の痛みはほとんど消失した。

◆結果と変化(After)

1回の施術で、

  • しゃがんだときの膝外側痛が大きく改善

  • 深く膝を曲げても不安なく動ける

  • 日常動作での違和感が消失

という変化が確認された。

痛みが出てから約1年経過していたことを考えると、
改善スピードは非常に良好であった。

◆今後の方針と再発予防

ただし、
椎間板が完全に安定する前に再び圧迫されると、
同様の症状は再発しやすい。

そのため、次の点を共有した。

  • 仕事中の長時間座位に合わせて歪んだ
     胸椎・頸椎の調整(次回以降)

  • 歪みに関連する筋肉・筋膜の継続調整

  • マッケンジーエクササイズの継続

  • 大腿二頭筋へのキネシオテーピングを併用し、
     腰と膝の連動を安定させる

膝の再発防止には、
膝だけを見るのではなく、
腰・骨盤・神経の状態をセットで整えることが重要である。

◆考察

膝の痛み=膝の故障、とは限らない。
本症例のように、

  • 腰椎椎間板

  • 神経伝達

  • 膝周囲筋の協調不全

が重なることで、
膝に症状が“現れる”ケースは臨床では少なくない。

膝の検査だけで原因が見つからない場合、
腰から下肢までの神経と動作連鎖を評価することが不可欠である。

しゃがむと膝が痛い。
それは必ずしも膝が壊れているサインではない。

腰椎椎間板の状態が変わるだけで、
膝の動きは大きく改善することがある。

「膝が原因だと思って治らない」場合こそ、
視点を一段上げて原因を見直すことが、
改善への近道となる。

監修・執筆者情報:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜

キネシオテーピング協会認定インストラクター
25年以上・延べ2万5千人以上の臨床経験

※本症例は一例であり、
すべての方に同様の経過が当てはまるわけではありません。
症状・体質・生活背景により回復過程は異なります。

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