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アールカイロプラクティックセンター

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【症例紹介22】「肩甲骨の内側がずっとゴリゴリする」

——原因は“胸ではなく小さな筋肉のバランス”(30代男性・医師/週1〜2回ジムで筋トレ)

「肩甲骨の内側が常にゴリゴリする」
「ストレッチをしても取れない」「運動後に張りが強くなる」

こうした訴えは、デスクワークによる姿勢の崩れや運動不足だけでなく、
筋肉同士の微妙なバランスの乱れが関係していることが多い。

今回は、日常的に筋トレを行う30代の男性医師の症例。
専門知識がありながらも、慢性的に続く肩甲骨内側の違和感に悩まされていた。
原因は“胸の硬さ”ではなく、“動きを支える小さな筋肉の不均衡”にあった。

◆状況と背景(Before)

  • 30代男性・医師(週1〜2回ジムで筋トレ)
  • 主訴
     右肩甲骨内側のゴリゴリとした違和感と鈍痛。
     仕事が忙しいと痛みが強まり、夜間にだるさを感じる。

  • 経過
     約1年前から違和感を自覚。ストレッチやフォームローラーで改善を試みるも変化なし。
     姿勢を正しても解消されず、「胸椎や肩関節の問題では?」と考えていた。
     理学的には異常所見がないため、セルフケアを継続していたが、次第に肩の動きが重くなっていった。

◆見立てと気づき

可動域検査では、肩甲骨の外転(開く動作)はスムーズだが、内転(寄せる動作)で制限があり、
肩甲骨が肋骨に滑る感覚が乏しい状態であった。

触診で確認すると、菱形筋と肩甲挙筋の境界部が硬く、
反対に前鋸筋と小胸筋の連動が弱まっていた。
これは「胸が硬い」わけではなく、動作時に肩甲骨を支える微細な筋のバランスが崩れているサインである。

また、肋骨のわずかなねじれにより、肩甲骨が本来の軌道から逸脱していた。
この“わずかなズレ”が筋膜の滑走を妨げ、ゴリゴリとした違和感を生み出していたと考えられる。

つまり、このケースは「筋肉を緩める」ではなく、

「働くべき筋を再び使えるようにする」
ことが必要な、筋膜バランス再教育型の症例であった。

◆ 施術とアプローチ

施術では、胸郭と肩甲骨の滑走を取り戻すため、
“胸を開く”ではなく“背中と胸の協調を取り戻す”方向でアプローチを行った。

  1. 前鋸筋と小胸筋の活性化テーピング
     → 肩甲骨の前方滑走を誘導し、動作リズムを再構築。

  2. 菱形筋・肩甲挙筋のスラッキング施術
     → 過緊張を和らげ、筋膜の滑りを回復。

  3. 胸椎〜肋骨の可動調整(流体筋膜動可法)
     → 肋骨のねじれを整え、肩甲骨の自然な動作軌道を再獲得。

施術は強い圧をかけず、“滑る感覚”を取り戻す繊細な刺激を重視した。

◆結果と変化(After)

初回施術後、「ゴリゴリ音が減った」「肩が動かしやすい」と即時変化を実感。
2回目来院時には、「デスクワーク後の違和感が半分以下になった」との報告。

3回目の施術を終える頃には、

  • 肩甲骨の可動が滑らかになり、肩を後ろに回しても引っかかりなし

  • ジムでのトレーニング中の張り感が軽減

  • 胸郭の動きが広がり、呼吸が深くなった

「肩を回してもスッと動くようになった」「仕事中の疲労が出にくい」と変化を実感していた。

◆今後の方針と再発予防

再発予防として、以下のポイントをセルフケアに取り入れてもらった。

  • 前鋸筋・下部僧帽筋の協調トレーニング(ペア呼吸法と合わせて実施)

  • 胸郭の回旋ストレッチ(デスクワークの合間に30秒)

  • 胸を張るのではなく、肩甲骨を“浮かせる”意識

また、筋トレ時のフォーム改善として「押す動作より引く動作を優先」する指導を実施。
肩甲骨の動きが前後で均衡を保つことで、長期的な安定を目指した。

◆考察

肩甲骨内側の“ゴリゴリ”は、筋肉が硬いからではなく、
動きを支える小さな筋肉同士のタイミングのずれによって生じる。

現代人はデスクワークやスマホ操作により、前鋸筋・小胸筋・下部僧帽筋の活動バランスを失いやすい。
その結果、肩甲骨が胸郭上をスムーズに滑らず、慢性的な摩擦音や違和感が発生する。

臨床カイロプラクティックの観点では、
筋肉を「緩める」ではなく「調和させる」ことが根本改善の鍵である。
本症例は、機能的連鎖を整えることで症状が軽減した代表的な一例といえる。

肩甲骨の内側に感じる「ゴリゴリ」「引っかかる」違和感は、
実は“胸の硬さ”ではなく、“小さな筋肉たちの連携不足”が原因のことが多い。

体はパーツで動くのではなく、連動して動く。
だからこそ、“ひとつの筋肉”ではなく“全体のハーモニー”を整えることが重要である。

痛みや違和感は、体が出す小さなSOS。
「筋肉をほぐす」から一歩進んで、「筋肉をつなぐ」視点を持つことで、
肩も心も軽くなる一歩を踏み出せるだろう。

監修・執筆:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜
キネシオテーピング協会認定インストラクター。
25年以上の臨床経験、延べ2万5千人以上の施術実績。
神経・筋・内臓・姿勢を統合して整える自然療法を実践。

※ここで紹介した内容は一例であり、すべての方に同じ経過が起こるとは限りません。
症状や体質により経過は異なるため、参考情報としてご覧ください。

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2025/12/1
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