【三軒茶屋駅】手足のしびれ・神経痛なら

アールカイロプラクティックセンター

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【症例19】階段の上り下りで悪化するお尻と脚のこわばり

——背景にあった“神経の通り道”の問題(60代女性)

「歩く分には問題ないのに、階段を上がるとお尻が痛い」
「降りる時に脚が突っ張るようにこわばる」

このような訴えは一見、筋肉疲労や年齢のせいに思われがちである。
しかし実際には、腰部の神経圧迫や筋膜の滑走不全が背景にあるケースが少なくない。

今回は、階段の上り下りで症状が悪化していた60代女性のケースを通じて、
痛みの裏に隠れた“神経の通り道”の重要性を紐解いていく。

◆ 状況と背景(Before)

  • 60代・女性・主婦

  • 主訴
     階段を上るとお尻が痛む。
     下りでは脚がこわばり、右脚のふくらはぎまで違和感が広がる。

  • 経過
     2〜3か月前から違和感を自覚。朝起きて動き始めると軽いが、
     家事や買い物などで階段の上り下りを繰り返すうちに痛みが増していく。
     整形外科では「軽度の坐骨神経痛」と診断され、湿布と痛み止めで様子を見ていた。

次第に「買い物に行くのが不安」「階段が怖い」と感じるようになり、
“筋肉の問題ではなさそう”と感じて来院した。

◆見立てと気づき

動作検査では、歩行や平地での可動は問題なし。
しかし階段を上る動作で、右殿部深層に鋭い張り感と反射的な力みが生じた。

触診で確認すると、仙骨外側から梨状筋にかけての過緊張と圧痛があり、
さらに腰椎L4〜L5領域の可動制限が明確であった。

これは、椎間孔の狭小化により神経が軽度圧迫され、
殿筋群が代償的に働いていた状態
と判断できる。

また、臀部と脚のこわばりは単独の筋肉反応ではなく、

「神経伝達が遅れ、筋肉が緩まるタイミングを失っている」
という神経循環不全のサインであると考えられた。

◆施術とアプローチ

施術の目的は、"圧迫された神経の通りを取り戻す”ことである。

  1. 腰椎L4〜L5の流体筋膜動可法による可動性調整
     → 神経の出口(椎間孔)の通りを改善し、圧迫を軽減。

  2. 梨状筋・大腿方形筋へのキネシオテーピング施術
     → 皮膚刺激を利用して筋緊張を反射的に抑制し、殿筋の過活動を解放。

  3. 骨盤・股関節リズム調整エクササイズ
     → 階段動作での重心移動を安定化させ、再発予防を目的とした再教育。

強い刺激は避け、神経と筋の“協調”を取り戻すことを意識した。

◆結果と変化(After)

初回施術後、「階段の途中で痛みが出なかった」と変化を実感。
2回目来院時には「上り下りのこわばりがかなり減った」との報告があった。

数回の施術を経て、

  • 殿部の緊張が緩み、圧痛消失

  • 階段昇降時の脚のバランス改善

  • 腰の張りが軽減し、動作が滑らかに

「今は階段が怖くなくなった」「買い物に行けるようになった」と笑顔を見せた。

神経伝達の回復と血流の改善が進むことで、“痛みの出ない動き方”が自然に身についたと考えられる。

◆今後の方針と再発予防

再発防止のため、以下のポイントを中心にセルフケアを指導した。

  • 朝の骨盤リセット運動(寝起き前に腰を左右にゆらす)

  • 階段を使う前後での股関節スイング運動

  • 週1回の軽運動+呼吸法による骨盤安定維持

また、再発を防ぐために「殿筋群の張りを感じたら神経の通りが鈍っているサイン」と伝え、
違和感が出た際には早めの施術を勧めた。

◆考察

階段で悪化する腰〜脚のこわばりは、
多くの場合「筋肉の硬さ」と捉えられがちだが、
実際には神経が圧迫されて“命令が届きにくくなっている”状態である。

このようなケースでは、マッサージやストレッチだけでは根本改善に至らず、
神経・筋膜・循環の三位一体での再構築が必要になる。

臨床カイロプラクティックの立場からは、
“動きのエラー”を正すよりも、“神経の通り”を回復させることが先決である。
本症例は、その順序の大切さを明確に示している。

「また痛みが出た」「歳だから仕方ない」——
そう感じる腰や脚のこわばりの多くは、体が助けを求めて出している信号である。

痛みの根を断つには、筋肉ではなく“神経の通り”を整えることが鍵。
階段の上り下りに不安を感じたら、それは「体のバランスを見直すチャンス」でもある。

早期に整えることで、日常動作を軽やかにし、再発しない体をつくることができる。

監修・執筆:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜
キネシオテーピング協会認定インストラクター。
25年以上の臨床経験、延べ2万5千人以上の施術実績。
神経・筋・内臓・姿勢を統合して整える自然療法を実践。

※ここで紹介した内容は一例であり、すべての方に同じ経過が起こるとは限りません。
症状や体質により経過は異なるため、参考情報としてご覧ください。

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2025/12/23
2025/12/1
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