【三軒茶屋駅】手足のしびれ・神経痛なら

アールカイロプラクティックセンター

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【症例紹介30】「左右の足が同時に痛む」「歩くと悪化する」

——椎間孔狭窄と筋緊張が重なって起きた坐骨神経痛(50代男性・会社員/胸椎側弯症の既往)

左右の足に同時に坐骨神経痛が出るケースは決して多くない。
「歩くと悪化する」「立つとつらいのに座ると楽」
こうした特徴的な症状が続くと、
“どこが悪いのか”“なぜ両足なのか”と不安を抱える人は多い。

今回紹介するのは、胸椎側弯症を高校時代に診断されていた50代男性。
約3年前、突然両足に坐骨神経痛が発症し、
ブロック注射も薬も効かなくなり、日常生活が大きく制限されていた。

検査の結果、右足と左足では まったく別の原因 が存在し、
その2つが重なって症状を複雑化させていたことがわかった。

◆状況と背景(Before)

  • 50代男性・会社員

  • 既往歴:高校時に胸椎側弯症と診断

  • 主な悩み
     3年前、突然左右両足に坐骨神経痛が出現
     痛みの強さは右6:左4程度
     立位・歩行で悪化、座位やコルセット着用、骨盤を左へ倒すと楽になる

  • 病院での経過
     整形外科では「脊柱管狭窄症」と診断
     腰椎5番の神経圧迫と説明され、ブロック注射を複数回実施
     → 効果は1日ほど
     痛み止めも次第に効かなくなり、改善の糸口が見えなくなっていた

「どうすればいいのか分からない」という思いでホームページを見て来院された。

◆検査と見立て

触診で左右の筋肉の状態を確認したところ、

  • 右のお尻に強い張り

  • 左の太もも裏(特に外側)とふくらはぎに明確な張り

が存在した。

さらに、胸椎の下部には 右側凸の側弯 があり、
左の仙腸関節・仙骨左側を押すと、右足にいつも感じる痛みが再現された。

筋肉テストでは、

  • 中殿筋(骨盤の安定に関与)

  • ヒラメ筋(ふくらはぎ)

  • 大腿二頭筋(太もも裏)

に機能低下が確認された。

姿勢分析では、
骨盤が左方向へずれている(左側方変位) クセがあり、
これが左右の脚に異なるストレスを与えていた。

これらを総合すると、明確な2つの原因にたどり着いた。

■右足の坐骨神経痛の原因

腰椎5番と骨盤の間の“椎間孔狭窄”

右側の椎間孔(神経の出口)が狭まり、
坐骨神経の根元が圧迫されていた可能性が極めて高い。

ブロック注射が一時的に効いたのは、
まさにこの神経圧迫が背景にあったためと考えられる。

■左足の坐骨神経痛の原因

大腿二頭筋とヒラメ筋の過緊張による坐骨神経圧迫

左足は腰ではなく、
太もも裏とふくらはぎの筋肉が過緊張し、
そのすぐ下を通る坐骨神経を物理的に圧迫していた。

右と左で原因がまったく違うため、
左右別々のアプローチが必要な状態だった。

◆施術とアプローチ

施術は「右=神経の出口」「左=筋の圧迫」という
異なるメカニズムに合わせて進めた。

■ 右足へのアプローチ(椎間孔狭窄)

  1. 骨盤の歪み矯正

     → 左側方変位を戻し、椎間孔の両側にかかる左右差を解消

  2. ウィリアム体操(腰部の屈曲方向の運動療法)

     → 圧迫されていた神経根の負荷を軽減し、通り道を広げる目的で実施

■ 左足へのアプローチ(筋肉の圧迫)

  1. 大腿二頭筋・ヒラメ筋のキネシオテーピング

  2. 筋スラッキング療法

     → 過緊張を起こしている筋の反射を整え、坐骨神経への圧迫を解除

施術後の再検査では、

  • 右足:立位・歩行時の痛み消失

  • 左足:筋緊張が緩み、坐骨神経の圧迫反応が消失

その場で左右の症状が大きく改善した。

◆今後の方針と再発予防

ただし、根本的な改善には 狭窄部の神経回復に必要な時間の確保
再圧迫を避ける生活動作 が不可欠である。

そこで以下を提案した:

  • 骨盤・腰椎・胸椎・頸椎の歪みを段階的に矯正していく

  • とくに今回はできなかった部位から優先して調整

  • 関連筋膜の調整を継続

  • 自宅でのウィリアム体操(やり方を指導)

  • 30〜40分に一度は姿勢を変える「負荷リセット」を習慣化

左右で原因が違うからこそ、
全身の再教育と生活動作の整理が不可欠であることを伝えた。

◆考察

左右の坐骨神経痛が同時に起こるケースは珍しいが、
本症例のように 左右別のメカニズムが同時進行している ことがある。

右:構造(椎間孔狭窄)
左:機能(筋過緊張による物理的圧迫)

この二重構造が症状を長期化させていた。

臨床的には、

  • 骨盤の左右差

  • 胸椎側弯

  • 動作時の代償

  • 筋膜ラインの緊張

といった複数の因子が互いに影響し合うため、
単一の施術では改善しにくい。

本症例は、複合要因に合わせた多層的アプローチが有効であった典型例といえる。

左右の坐骨神経痛が同時に起きると、原因がどこなのか分かりにくくなる。
しかし、右と左で原因を切り分け、
それぞれに適切なアプローチを行えば、
症状は確実に変化する。

日常生活の動き・姿勢・身体のくせが積み重なり、
神経に負担をかけてしまう前に、
早めに整えることが再発予防につながる。

監修・執筆者情報:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜

キネシオテーピング協会認定インストラクター
25年以上・延べ2万5千人以上の施術実績

※ここで紹介した内容は一例であり、すべての方が同じ経過をたどるわけではありません。
症状・生活背景・体質によって回復過程は異なります。

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2025/12/23
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