——本当の原因は“見分けられていない”から
「しびれ」と聞くと、多くの人が「ピリピリ」「ジンジン」といった感覚を思い浮かべるだろう。
しかし、この“しびれ”にはまったく異なる二つのタイプが存在する。
ひとつは神経が興奮して信号を出しすぎている状態であり、
もうひとつは神経が静まり返り、信号を出せなくなっている状態である。
つまり、「しびれ」と「しびれ感」は正反対の神経反応である。
それにもかかわらず、多くの医療現場や施術者がこの二つを同じものとして扱ってしまっている。
そこにこそ、“なかなか良くならない”しびれの根本的な原因が隠れている。
「しびれ」と「しびれ感」は真逆の現象である
| 名称 | 神経の状態 | 感じ方 |
|---|---|---|
| しびれ | 神経が過剰に発火している(興奮) | ピリピリ・チクチク・焼けるような刺激 |
| しびれ感 | 神経がほとんど発火していない(鈍麻・麻痺) | 感覚が鈍い・麻酔のあとに似た感覚 |
前者は「神経が暴走している状態」、後者は「神経が眠っている状態」である。
同じ“しびれ”という言葉でも、神経の働き方は正反対であり、当然ながら必要なアプローチもまったく異なる。
この見極めを誤れば、どれほど治療や施術を続けても改善には至らない。
アールカイロでは「神経の状態」を見極めて施術を行う
アールカイロでは、この違いを明確に区別し、
神経のどこに、どの程度の誤作動が起きているのかを検査で可視化している。
痛覚・触覚・振動覚などを左右で比較し、
神経が過敏に反応しているのか、それとも鈍くなっているのかを見極める。
そのうえで、テーピング・筋膜・内臓・自律神経などを統合的に調整し、
神経が本来の働きを取り戻すための環境づくりを行う。
症状を抑えるのではなく、
神経が「再び働ける状態」へ導くことこそがアールカイロの目的である。
この「見立てと再構築」のプロセスこそ、他院にはない独自性である。
現代人のしびれは“エネルギー不足”から生じる
神経は、酸素と栄養をもとにATP(エネルギー)を作り出し、その電気信号で体の機能を制御している。
したがって、呼吸・循環・代謝が滞ると、神経は正常に働けなくなる。
現代人の多くは、浅い呼吸・冷え・糖質過多・長時間の座位・運動不足などにより、神経がエネルギーを作れない「低出力モード」に陥っている。
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酸素不足 → 信号が弱まる
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栄養不足 → 修復が遅れる
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刺激不足 → 感覚が鈍る
こうした連鎖が「しびれ感(鈍麻)」を招く一方、ストレスや緊張の強い人は逆に神経が興奮し、「ピリピリ」したしびれが現れる。
どちらも、神経のエネルギーバランスの乱れが根本原因である。
中枢性と末梢性、原因の「位置」を見極める
| タイプ | 出る範囲 | 特徴 |
|---|---|---|
| 中枢性(脳・脊髄) | 広範囲(半身など) | 感覚だけでなく動きも鈍くなる。脳の抑制機能低下。 |
| 末梢性(手足など) | 局所的(腕・脚など) | 神経の圧迫・血流障害による。早期ケアで回復しやすい。 |
広範囲であれば中枢、局所的であれば末梢の問題であることが多い。
アールカイロではこの位置の見立てを重視し、誤った刺激を避け、最も効果的な方向から神経を整えていく。
「痛み止め」は火を消す薬であり、回復を促す薬ではない
しびれを訴えると、医療機関では痛み止めを処方されることが多い。
しかし、神経がすでに鈍くなっている場合に痛み止めを使用すると、神経の活動をさらに抑えてしまい、
回復を遅らせる・悪化させる危険がある。
長期間の服用で、神経の受容体が“閉じっぱなし”になり、信号が伝わらなくなることもある。
「痛覚が鈍い人に痛み止めを出すのは、火のないところに水をかけるようなもの。」
薬は症状を抑える手段であり、神経の働きを取り戻すための方法ではない。
アールカイロでは、薬に頼る前に神経が自力で動き出せる体づくりを重視している。
「診断」ではなく「見立て」
アールカイロでは、“診断”ではなく“見立て”を行う。
病名を決めるのではなく、体の状態を整理し、「どうすれば神経が再び働くか」を導くのが役割である。
その線引きを守ることで、患者の安全と信頼を両立している。
「技術」よりも「考え方」で選ばれる施術所へ
「選ばれる理由は技術ではなく“考え方”である」。
アールカイロは、“症状を追う場所”ではなく、“体を理解する場所”である。
なぜ良くならないのか、どうすれば変われるのかを、科学と経験の両面から伝える。
その考え方に共感し、納得して来られる方が増えている。
共感と信頼こそが、からだを整える第一歩である。
多くの医療機関や施術所では、「しびれ」と「しびれ感」が同じものとして扱われている。
しかし実際には、神経の働き方はまったく異なるものである。
その違いを正確に見極められるかどうかで、結果は大きく変わる。
「しびれ」は神経の興奮であり、
「しびれ感」は神経の沈黙である。
アールカイロでは、神経の状態・位置・エネルギーの流れを総合的に見立て、
“整えて働かせる”施術によって根本的な改善を目指している。
薬で抑える前に、神経の声を正しく捉え、
からだが本来備えている回復力を取り戻すことが重要である。
