【三軒茶屋駅】手足のしびれ・神経痛なら

アールカイロプラクティックセンター

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【症例18】「20分歩くと、太もも外側が痛くなる」

——隠れていた外側大腿皮神経痛と椎間孔狭窄症(70代男性)

「歩きはじめは平気。でも20分ほど歩くと太ももの外側がじんじんしてくる」
「座って休むと落ち着くけれど、また歩くと再発する」

このような症状は、加齢や疲労によるものと思われがちだが、
実際には腰椎から出る神経が圧迫され、血流と神経伝達が滞っている状態であることが多い。

今回は、太ももの外側が痛むという一見シンプルな訴えの裏に、
“腰の神経圧迫”と“皮神経の循環障害”が関わっていた症例を紹介する。

◆ 状況と背景(Before)

  • 70代・男性・無職(定年後)

  • 主訴
     20分ほど歩くと左太ももの外側がじんじん痛む。
     足が前に出づらく、休むと軽減する。

  • 経過
     半年ほど前から違和感が出はじめ、次第に歩行距離が短くなっていた。
     整形外科では「加齢による神経痛」と言われ、鎮痛薬と湿布で様子を見るよう指示された。
     痛みは和らぐものの、再発を繰り返し、次第に「出かけるのが怖い」と感じるようになった。
     近所の知人から「外側大腿皮神経痛では?」と聞き、紹介で来院。

◆見立てと気づき

問診と触診で注目したのは、歩行時の骨盤の左右差腰椎の可動性低下である。
右骨盤が前傾し、左腰椎L2〜L3の動きが硬い。
さらに、左鼠径部の圧痛点を確認すると、外側大腿皮神経の走行部に沿って強い反応がみられた。

神経テストでは、立位での腰伸展で左外側大腿部にしびれが出現。
これは典型的な椎間孔狭窄による神経圧迫反応であり、
加えて、皮膚表層の循環障害(神経栄養不良)が重なっていた。

つまり、「太ももの痛み」は局所の筋肉や関節の問題ではなく、

「腰椎から出る外側大腿皮神経の圧迫と、神経栄養の循環不全が重なっていた」
ことが痛みの原因であった。

◆ 施術とアプローチ

施術では、腰椎の圧迫を軽減し、神経と血流の“通り道”を再構築する方針をとった。

  1. 腰椎L2〜L3間の流体筋膜動可法
     → 神経根の滑走性を回復し、椎間孔の可動空間を確保。

  2. 鼠径部〜大腿外側へのキネシオテーピング
     → 皮膚刺激を通して外側大腿皮神経の反応性を改善。

  3. 歩行時の骨盤リズム調整エクササイズ
     → 左右差を整え、腰椎への偏った負荷を軽減。

強い刺激は避け、「通りを開く」ことを目的に穏やかな手技を行った。

◆結果と変化(After)

初回施術後、「歩いても痛みが出にくくなった」と即時変化を確認。
2回目の来院時には、歩行距離が倍近くに伸びていた。

3週間の経過で、

  • 太もも外側の痛みがほぼ消失

  • 歩行時の骨盤の左右差が改善

  • 休息後の回復スピードが向上
    といった変化が見られた。

「久しぶりに公園を一周できた」「外出するのが怖くなくなった」との言葉が印象的であった。

◆今後の方針と再発予防

再発予防のため、以下のセルフケアを指導した。

  • 朝の立ち上がり前ストレッチ(腰椎の滑走維持)

  • 20分に1回の立位姿勢リセット運動

  • 骨盤と腰の連動を意識した歩行法(短い歩幅でリズム重視)

また、長時間の立位や外出時には、外側大腿皮神経ラインに沿ったキネシオテーピングを推奨。
神経循環を維持することで、再発を防ぐ体づくりを続けている。

◆考察

外側大腿皮神経痛は、整形外科でも見逃されやすい症状である。
原因は筋肉ではなく、神経と血流の通り道の圧迫にあるため、
レントゲンやMRIで異常が見つからないことも多い。

特に高齢者では、腰椎の軽度変性と姿勢の偏りが組み合わさることで、
神経圧迫と栄養不良が慢性的に起こる傾向がある。

臨床カイロプラクティックでは、
神経・筋・循環の統合的な評価によって原因を特定し、再発を防ぐアプローチが重要である。
本症例は、「歩けるけれど痛い」という曖昧な訴えの背景に、
明確な神経循環障害が存在することを示した好例である。

「痛みはあるが、少し休めば歩ける」——
それは、体が発している“通り道が詰まりかけている”サインかもしれない。

外側大腿皮神経痛や椎間孔狭窄症は、早期に対処すれば進行を防ぐことができる。
神経の通りを整え、血がめぐる状態を保つことこそ、再発しない体づくりの第一歩である。

違和感を「年のせい」と片付けず、早めに原因を探ることが、
再び自由に歩ける未来を取り戻す鍵である。

監修・執筆:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜
キネシオテーピング協会認定インストラクター。
25年以上の臨床経験、延べ2万5千人以上の施術実績。
神経・筋・内臓・姿勢を統合して整える自然療法を実践。

※本記事の内容は一例であり、すべての方に同じ変化が起こるとは限りません。
症状や体質により経過は異なりますので、参考情報としてご覧ください。

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2025/10/30
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