【三軒茶屋駅】手足のしびれ・神経痛なら

アールカイロプラクティックセンター

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【症例16】立っていると痛い。でも座ると楽。

——「足のせい」ではなかった右脚の痛みの正体(50代男性)

「立っていると右脚が重い」「ふくらはぎが突っ張る」「でも座ると楽になる」
このような訴えは、加齢や疲労のせいと見過ごされやすい。

しかし臨床の現場では、このような症状の背景に神経の圧迫や血流障害が隠れているケースが少なくない。
足の筋肉ではなく、神経や循環の“通り道”に問題が起きていることがあるのだ。

今回は、立つと右脚が痛み、座ると楽になるという特徴的な症状の裏に、
「神経の出口」に関わる構造的な問題が潜んでいたケースを紹介する。

◆ 状況と背景(Before)

  • 50代・男性・営業職

  • 主訴
     立っていると右脚のふくらはぎが突っ張るように痛む。
     歩行中も違和感があり、立ち続けていると徐々に痛みが増す。
     座ると一時的に楽になり、動作を再開すると再び張りが出る。

  • 経過
     3か月前から症状が出始め、整形外科で「椎間板が少し潰れている」と診断。
     湿布と鎮痛薬で経過を見ていたが、改善せず。
     「足の筋肉のせいだろう」と思ってストレッチを続けていたが、むしろ悪化していた。

偶然、当院の症状ページ「血行障害による足のしびれと痛み」を読んで来院。
本人は「まだ歩けているから大丈夫」と話していたが、検査で見えてきたのは“神経の圧迫”であった。

◆見立てと気づき

徒手検査で、右脚の筋力や感覚に明確な低下はなかった。
しかし、前屈や腰の反り動作で右腰部に強い張りが出る。
神経走行ラインに沿って圧痛を確認したところ、L4〜L5椎間孔付近での神経圧迫反応が見られた。

また、右臀部の深層筋(梨状筋・外旋筋群)に硬結があり、
神経が通過するルートで微細な滑走不全が起きていた。

つまり、「太ももやふくらはぎの痛み」は、局所の筋肉ではなく、
腰椎からの神経の出口部分での圧迫が原因で、
立位や歩行によって負荷がかかると症状が再現される典型的な神経循環障害型の腰下肢痛であった。

◆ 施術とアプローチ

施術方針は「筋肉をほぐす」ではなく、神経の通りを回復させることに置いた。

  1. 腰椎のアライメント調整と仙腸関節の滑走改善
     → 腰椎L4〜L5間の圧迫を軽減し、神経の出口空間を確保。

  2. 梨状筋・大腿神経ラインの筋膜スラッキング
     → 皮膚刺激で滑走反射を促し、神経の自由度を回復。

  3. ウィリアム体操の修正指導(呼吸連動型)
     → 腰の過伸展を避けつつ、腹圧と骨盤の安定を再教育。

すべての施術は、「通りを開く」ことを目的に最小刺激で行う
神経への圧迫を避け、体が自ら整う反応を引き出す構成とした。

◆ 結果と変化(After)

初回後から、「立っていても痛みが出にくい」「長く歩けるようになった」と変化が見られた。
2回目では「ふくらはぎの張りが軽い」「座って立ち上がる時の怖さがなくなった」との感想。

数回の施術を経て、

  • 腰椎の可動性が回復

  • 梨状筋の過緊張が解消

  • 下肢への神経反応の左右差が改善

さらに、長時間の営業時にも痛みが出なくなり、
「立っているのが楽になった。姿勢が自然に保てる」と話していた。

症状が軽減した後も、神経の通りと筋膜の滑走維持を目的に月1回のケアを継続中である。

◆今後の方針と再発予防

再発防止のため、次の3点を中心に指導を行った。

  • 立位・歩行時の骨盤前傾制御トレーニング

  • 臀部〜大腿後面の神経滑走ストレッチ(朝晩2分)

  • 呼吸に合わせた腹圧・姿勢リセット法

また、長時間立ち仕事の際には、神経循環を促す“動的休憩”を導入。
一定時間ごとに軽く体を動かし、神経・血流をリセットする習慣を提案した。

◆考察

「足の痛み」は局所的な筋肉の問題と考えられがちだが、
実際には腰部神経の圧迫や血流障害による伝達不全が原因のことが多い。

この方のように「立って痛く、座ると楽」というパターンは、
椎間孔狭窄症や梨状筋症候群の初期サインとして臨床でも頻繁に見られる。

痛みが出ている部位だけを治療しても再発しやすいため、
神経・筋・循環を総合的に整える統合的アプローチが欠かせない。
本症例は、まさにその重要性を示す好例である。

「足が痛い」と感じても、原因が“足そのもの”とは限らない。
痛みの出方をよく観察すると、体が教えてくれる「通り道の詰まり」が見えてくる。

神経の圧迫や循環の滞りを早期に整えることで、
痛みの根を断ち、再発を防ぐことができる。

違和感を我慢せず、早めに整えることが、
“動ける未来”を守る最善の方法である。

監修・執筆:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜
キネシオテーピング協会認定インストラクター。
25年以上の臨床経験、延べ2万5千人以上の施術実績。
神経・筋・内臓・姿勢を統合して整える自然療法を実践。

※ここで紹介した内容は一例であり、すべての方に同じ変化が起こるとは限りません。
症状や体質により経過は異なるため、参考情報としてご覧ください。

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2025/12/23
2025/12/1
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