【三軒茶屋駅】手足のしびれ・神経痛なら

アールカイロプラクティックセンター

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【症例紹介25】「そけい部から脚にかけての痛みとしびれ」

——整形外科でも原因不明だった5年越しの痛み(40代女性・家業手伝い)

「立っている時は我慢できるのに、座ると激痛が走る」
「検査では異常なしと言われたけれど、日に日に悪化している気がする」

このように、明確な異常が見つからないにもかかわらず、
そけい部や太もも・お尻に広がる痛みやしびれを訴える方は少なくない。

今回は、5年にわたり右そけい部から太もも・お尻・すねにかけて痛みとしびれを抱えていた40代女性のケース。
整形外科や整体に通っても原因が特定されず、むしろ悪化が続いていた。
その痛みの本質は、大腰筋と梨状筋の過緊張による神経圧迫だった。

◆状況と背景(Before)

  • 40代女性・家業手伝い

  • 主な症状
     右そけい部の強い痛みと、太もも・お尻・すねへのしびれ。
     5年前に発症し、日常生活に支障をきたすようになっていた。

  • 症状の特徴
     ・立っている時間が長い後に座ると強く痛む
     ・靴下やズボンを履くときに鋭い痛み
     ・低い椅子に座る、股関節を深く曲げる、右を上にして横向きに寝ると激痛
     ・すねのしびれは常にあり、夜間に強まることもある
     ・最近は左脚や腰にも痛みが出てきた

 

複数の整形外科でレントゲンやMRI、血液検査を受けたが、
いずれも「異常なし」「原因不明」と診断されていた。
整体院にも通院したが、改善どころか悪化してしまい、
「このままでは歩けなくなるのでは」と強い不安を抱えていた。

◆検査と見立て

初回来院時、左脚の症状は軽微であったため、
主に右脚の痛みとしびれに焦点を当てて検査を実施した。

触診では、右そけい部およびお尻の深層に強い硬さと圧痛を確認。
筋力テストでは、そけい部に付着する大腰筋と、お尻の深層に位置する梨状筋の機能低下が明確に見られた。

  • 大腰筋:腰椎から大腿骨内側に付着する股関節屈筋

  • 梨状筋:仙骨から大腿骨外側に付着し、坐骨神経のすぐそばを通る

この2つの筋肉は、過緊張すると神経を圧迫する特徴がある。
検査結果を総合すると、

・大腰筋の過緊張による大腿神経の圧迫(大腿神経痛)
・梨状筋の過緊張による坐骨神経の圧迫(梨状筋症候群)
が同時に起こっている可能性が極めて高いと判断した。

◆施術とアプローチ

施術では、まず神経圧迫を引き起こす骨盤と腰椎の歪みを整えることから開始した。

  1. 腰椎のアライメント調整(2ヶ所)
     → 大腰筋と梨状筋へつながる神経支配を正常化する目的で矯正。

  2. キネシオテーピング療法
     → 筋膜の滑走を促し、神経の通りを改善。
      施術後の再検査では、靴下を履く動作や右を上にして横向きになる際の痛みが著しく軽減。

  3. 筋スラッキング療法(今後の方針)
     → 過緊張が残る大腰筋・梨状筋の筋膜反射を整えるため、今後追加予定とした。

施術後、右そけい部・お尻の痛みが明らかに減少。
しびれも軽減傾向を示し、動作のたびに走っていた激痛が消えた。

◆結果と変化(After)

初回施術の段階で、日常動作時の痛みが大幅に改善。
「靴下を履く動きができた」「横向きで寝ても痛くない」と変化を実感した。

ただし、発症から5年以上が経過しており、
左脚や腰への影響も出始めていたため、今後は全身的な調整が必要と判断。

とくに、右脚をかばう姿勢が長期間続いたことで、
左脚の太ももや筋膜にも二次的な緊張が生じている可能性が高い。
そのため、次回以降は左右両側の大腿・骨盤・背骨を対象に調整を進める方針とした。

◆今後の方針と再発予防

この女性は日常的に座って作業をする時間が長く、
座位姿勢が大腰筋と梨状筋を過緊張させる主要因になっていた。

再発防止のため、以下の対策を提案した。

  • 正しい座位姿勢の再教育(骨盤を立て、股関節を圧迫しない座り方)

  • 腰椎・胸椎・頸椎の歪み修正(今後の治療計画)

  • 長時間同じ姿勢を避けるための“姿勢リセット習慣”
     → ストレッチは不要。大切なのは「姿勢をいったん崩す」こと。
      30分に一度、その場で軽く屈伸したり、立ち上がって深呼吸をするだけでも十分である。
      それにより、大腰筋・梨状筋への圧迫を防ぎ、血流と神経の通りが保たれる。

◆考察

そけい部やお尻、脚にかけての痛み・しびれは、
画像検査では原因が見つからないことが多い。

しかし、大腰筋・梨状筋の過緊張による神経圧迫は臨床現場で非常に多く、
特に長時間の座位やストレスによる姿勢不良がきっかけで発症する。

整形外科的な異常がなくても、
神経・筋膜・姿勢の3要素が崩れることで痛みは再現される。
本症例は、構造だけでなく神経機能の回復を重視するアプローチが有効であった典型例である。

「異常なし」と言われても痛みが続くとき、
それは筋肉や神経が“助けを求めているサイン”である。

大腰筋や梨状筋の過緊張を解くことで、
痛みはもちろん、神経の働きや全身の動きも回復していく。

 

長引くそけい部の痛みや脚のしびれは、
「年齢」や「ストレス」ではなく、体の構造的・神経的アンバランスによって生じている。
根本から整えることで、再び安心して動ける日常を取り戻せる。

監修・執筆:アールカイロプラクティックセンター 院長 菊池 竜
キネシオテーピング協会認定インストラクター。
25年以上の臨床経験、延べ2万5千人以上の施術実績。
神経・筋・内臓・姿勢を統合して整える自然療法を実践。

※ここで紹介した内容は一例であり、すべての方に同じ経過が起こるとは限りません。
症状や体質により経過は異なるため、参考情報としてご覧ください。

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2025/10/30
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