【症例紹介3】右手のしびれと腕の痛み──整形もリハビリも効かなかった“首からくる神経の引っかかり”を解いた一例(40代男性)

「整形外科で“首が原因かも”って言われたけど、牽引しても変わらない」
「しびれが続いて、右手が“自分の手じゃないみたい”」

そんな声をよくいただきます。
今回は、“症状の出ている場所”ではなく、“引っかかっている構造”に目を向けることで変化した症例をご紹介します。

◆ 状況と背景

  • 患者:40代・男性・自営業

  • 主訴

    • 右肘〜親指・人差し指の甲側にピリピリとしたしびれ

    • 上を向くと右脇〜腕にギューッと痛み(特に左上を向いたとき)

    • 握力の低下(左手と比較して明らか)

  • 経過と医療歴

    • 2か月前、朝起きたら背中全体が張って痛む → 数日で緩和

    • その後、右腕にしびれが残る

    • 整形外科で「頸椎4-5番が狭い」と診断され、薬+リハビリ(電気・牽引)を受けるが変化なし


「きっと自然に治るだろうと思ってたけど、だんだん悪化してきて不安になりました」

◆ 見立てと考え方

  • 握力低下

  • 右首〜肩の緊張と張り

  • 腕の付け根(大円筋)に圧痛としびれ誘発

  • 筋力検査で肩甲挙筋・棘上筋・大円筋の機能低下あり

痛みの原因は“首の骨”そのものではなく、
**「姿勢によって神経の通り道がつぶれている構造」**にありました。
 

見立て:

頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)
頸椎4-5番の間で神経が圧迫され、
さらに大円筋の緊張が二次的に神経を締めつける構造が加わっていた状態。

◆ アプローチ

「症状の出ている“右手”」を直接治すのではなく、
“神経が安心して通れるルート”を整えることを優先しました。

  1. 頸椎(5-6番)の矯正+運動療法(ウィリアム体操)
     → 上を向いたときの痛みが大幅に軽減

  2. 大円筋・肩甲挙筋にキネシオテーピング+筋スラッキング
     → 握力が回復/通常時のしびれは完全消失

◆ 結果と変化

「2ヶ月悩んでたのに、1回でこんなに変わるのは正直びっくりです」
「しびれを気にせず作業できるのが嬉しいですね」

“治った”というより、“体が整って神経が通った”という感覚の方が近い──
そんな印象的な変化でした。

◆ 今後の方針と再発予防

  • 再発を防ぐために:

    1. 右手の使い方/肩の下がり癖の改善

    2. 胸椎・腰椎の歪み修正(今回は未処置)

    3. 自宅での運動療法(ウィリアム体操)の継続

 

“一時的に症状が消えた”だけではなく、
「神経が引っかからない動き方」を体に思い出させていくことが再発予防の鍵です。

しびれや神経痛は、「首のせいです」と言われることが多くても、

実際は“引っ張られている構造”や“姿勢の連鎖”が原因になっていることが少なくありません。

「首に原因があるかもしれない」ではなく、

 

“神経が安心して通れない理由”を探してみる──
それが、回復の第一歩になるかもしれません。

「首の骨が狭いと言われたけど、しびれが良くならない」
そんな方は、一度“神経の通り道”について知ってみるとヒントが見つかるかもしれません。
頚椎症性神経根症について詳しくはこちら
 整形やリハビリで改善しなかった“しびれ”でお悩みの方へ。
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