40代 女性 ダンサー

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(主訴)

治療例56

半年くらい前から右脚ハムストリングス(※太ももの裏(後)側の筋肉)の張りが
気になるようになった。(上の図の内)
一番気になるのは右脚を前にした前後開脚などの動きの時で、
左右に開脚して上体を右に倒した時にも少し張る。

一番初めは右のお尻がつりそうな感じになり、1日経ったらそれは治ったが、
翌日から右のお尻と太もも外側が張り、膝が痛むようになり、それが2週間続いた。
ハムストリングスの張りは、お尻と太もも外側の張りや膝の痛みが治ってから
気になるようになった。
症状が出てから1週間後整形外科でレントゲンとMRI検査をしたが、
特に異常なしと言われた。
ぎっくり腰は年に1~2回あり、今回の症状が出る2か月くらい前にも
舞台中に右腰を痛めた。

現在、セルフケアやほかの治療院も定期的に試しているが、
なかなか良くならないためホームページを見て来院。

(検査)

触診により右のお尻の外側と太ももの外側には左と比べて明らかな張りがありましたが、
ハムストリングスには明確な左右差がみられませんでした。
筋肉テストでは、お尻に付く筋肉のうち大殿筋(だいでんきん)と
中殿筋(ちゅうでんきん)には機能低下がみられましたが、ハムストリングスには
異常がみられず、太ももの外側に付く大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)
には機能低下がみられました。

右大殿筋 右中殿筋
↑左:後ろから見た大殿筋/右:後ろから見た中殿筋

右大腿筋膜張筋(外)
↑横から見た大腿筋膜張筋と腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)

神経学検査のうち筋力検査では、足の指を反らす筋力と足首を伸ばして外に捻る筋力に
左と比べて明らかな低下がみられました。
さらに前述した中殿筋は腰椎(ようつい)の筋力検査で用いられるので、
筋肉自体の問題だけでなく、神経障害による筋力低下の可能性も考えられました。
その他、関節可動域検査や整形外科学検査の結果と併せたところ、
この女性の症状は、腰椎5番と骨盤の間の椎間板(ついかんばん)が圧迫され、
中にある髄核(ずいかく)が右側にはみ出して起こる『腰椎椎間板ヘルニア』による
坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)と中殿筋の筋力低下が原因である可能性が
極めて高いという診たてになりました。
ハムストリングスの張りは坐骨神経痛による症状であり、お尻と太ももの外側の張りや
膝の痛みは、中殿筋の筋力低下を補うために大腿筋膜張筋と大殿筋が過緊張して
起こった症状だと考えられました。

(治療)

まず圧迫されてしまっている椎間板を解放するために、腰椎の歪みを
4番目を含む2か所と骨盤の歪みを矯正しました。
次に圧迫されていた坐骨神経を末梢神経マニピュレーションにより解放し、
さらに、はみ出してしまった髄核を元の正常な位置に戻すための
マッケンジーエクササイズを行なって再度検査をしてみると、
筋力検査はそれぞれ回復しました。
筋肉テストでは、大腿筋膜張筋の回復がみられなかったため、キネシオテーピング療法
行なって再度検査をしてみると、大腿筋膜張筋は正常に機能できるようになり、
前後開脚と左右開脚時の症状も少し改善されました。

半年経っていたので、1度の施術では症状も少ししか改善しませんでしたが、
圧迫されていた椎間板が回復すれば、症状はもっと改善するはずだと思い、
“間違った”姿勢や身体の使い方に合わせて歪んでしまった背骨の歪み
特に今回はできなかった背中(胸椎:きょうつい)と首(頸椎:けいつい)の矯正と、
歪みに関連する筋肉や筋膜も併せて治療すること、そしてご自宅での運動療法
(マッケンジーエクササイズ)が必要だと伝え、正しいやり方をお教えしました。

 

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