男性 60代 ケアマネジャー

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(既往歴)高血圧のため月1回通院し、降圧剤服用中

(主訴)

 治療例52-2 治療例52-3
↑左:手のひら側から見た右手
 真ん中:手の甲側から見た右手
 右:手のひら側から見た左手

右手指から腕の外側までと左手の指先の痺れ。(上の画像の内)
ボタンの脱着やキーボード入力、ペンや箸を握るのが困難。
首を動かすとある角度で右手に痺れが走り、右側を下にして横向きに寝ると
右手の感覚がなくなる気がする。

5か月くらい前から右手の小指と薬指の先のみ感覚が無かったが、
そのままにしていたら3か月前から指の根本まで痺れるようになり、
かかりつけの医師に相談したところメチコバール(ビタミンB12)が
処方された。
その後も症状の改善がみられなかったため、2か月前に紹介状を書いてもらい、
総合病院でレントゲンとMRI検査を受けた結果『頚椎症(けいついしょう)』と
診断され、すぐに手術を勧められたが、診断と治療方針に疑問を抱いたため、
ネットで検索して来院。

(検査)

神経学検査のうち手の皮膚感覚を検査してみると、人差し指~小指の先から
手のひら、手首~肘の小指側が左に比べて鈍く、手の筋力検査をしてみると
右の手首を曲げる筋肉と左右の指を曲げる筋肉に明らかな低下がみられました。
触診により、右腕の付け根の後ろ側が左と比べて明らかに硬くなっていて、
押すと右腕と手指にしびれが走りました。
さらに首の右前側に左前と比べて明らかな張りと圧痛がありました。
筋肉テストにより、腕の付け根の後ろ側に付く大円筋(だいえんきん)と
首の前側に付く胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)に機能低下がみられました。

右大円筋 右胸鎖乳突筋(前)
↑左:後ろから見た大円筋/右:前から見た胸鎖乳突筋

その他、関節可動域検査や整形外科学検査などの結果と併せたところ、
この男性の右手の症状は、頸椎の6,7番の間と頸椎7番,胸椎1番の間が右側で狭まり、
そこから右手指~腕の外側につながる神経の根元(神経根:しんけいこん)
が圧迫されて起こる『頸椎症(頚椎症性神経根症)』の可能性が極めて高く、
左手の症状は頸椎の間以外の場所で正中神経(せいちゅうしんけい)と
尺骨神経(しゃっこつしんけい)が圧迫されて起こっている可能性が高いという
診たてになりました。

(治療)

まず、末梢神経(まっしょうしんけい)マニピュレーションを行ない、
圧迫されていると思われる左右の腕神経叢(わんしんけいそう)、正中神経、尺骨神経、
そして左の橈骨神経(とうこつしんけい)を解放しました。
次に頸椎の6,7番の歪みを矯正し、大円筋と胸鎖乳突筋にキネシオテーピング療法
行なって再度検査をしてみると、とくに手の皮膚感覚と筋力が左右共に改善して、
施術前に感じていた痺れが減少し、シャツのボタンも脱着しやすくなりました。

約5か月経っているので1度の施術では症状がまだ残ってしまいましたが、
圧迫されていた神経が回復するまでに再び圧迫されてしまうと、悪化する可能性があります。
普段の仕事の時の姿勢を診てみると右肩が下り、上半身が右に捻じれていました。
このような姿勢に合わせて歪んでしまった背骨の歪み、特に今回はできなかった
背中(胸椎:きょうつい)と腰(腰椎:ようつい)の矯正と、歪みに関連する筋肉や筋膜も
併せて治療すること、そしてご自宅での運動療法(ウィリアム体操)が再発防止のためには
必要だと伝え、正しいやり方をお教えしました。

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