男性 40代 会社員

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(主訴)

治療例46-1 治療例46-2

3か月位前に右腕(力こぶが出るあたりの外側:右図内)に電気が走るような
鋭い痛みが出て、とくにポケットから物を取り出したり、ズボンを履く時など
腕を後ろに引く動作で痛むようになった。
極力右腕を使わないように過ごし、その後10日~2週間位で痛みは消えた。

しかしその後、右腕がだるく違和感を感じるようになり(左図内)、
パソコン操作をする時には人差し指と中指が動かしにくく、
この2本の指をギュッと曲げると腫れてる感じがするようになった。
心配になり、近所の神経内科と整形外科がある病院に行き、首のレントゲンと
MRI検査を受けたが、特に異常なしとのことでビタミン系の薬を処方された。
その後1か月経っても一向に回復しないので、自分でいろいろと調べてみたら
胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)の症状が当てはまったため、
胸郭出口症候群専門の病院に行ったところ、やはり胸郭出口症候群と診断され、
ブロック注射、痛み止め(リリカ)の処方、肩を引き上げる装具の着用といった
治療を受けた。ブロック注射は10日に1回くらいのペースで計4回受けたが、
症状は変わらないため、ネット検索で当院を見つけて来院。

(検査)

神経学検査のうち手の皮膚感覚を検査してみても、左右での明確な違いは
見られませんでしたが、手の筋力検査をしてみると肘を伸ばす筋肉と
腕を横に上げる筋肉は、右と比べて左に明らかな低下がみられました。
触診では、首の前側左右と右鎖骨の下に明らかに張りがあり、
右腕の付け根の後ろ側が左と比べて明らかに硬く、押すとかなり痛がり、
右腕にしびれも出ました。
筋肉テストにより、腕の付け根に付く筋肉のうち棘下筋(きょくかきん)
と小円筋(しょうえんきん)と広背筋(こうはいきん)に機能低下がみられ、
腕と肘では上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)と回外筋(かいがいきん)にも
機能低下がみられました。

棘下筋 小円筋
↑左:後ろから見た棘下筋/右:後ろから見た小円筋

広背筋 上腕三頭筋(長頭)
↑左:後ろから見た広背筋/右:後から見た上腕三頭筋(長頭)

右回外筋
↑外側から見た回外筋

その他、関節可動域検査や整形外科学検査などの結果と併せたところ、
この男性の腕のだるさと指の動かしにくさは、過緊張した小円筋、
上腕三頭筋、回外筋により橈骨神経(とうこつしんけい)が圧迫されて起こる
四辺形間隙症候群』と『回外筋症候群』が併発している可能性が極めて高い
という診たてになりました。

(治療)

まず、末梢神経(まっしょうしんけい)マニピュレーションを行ない、圧迫されている
と思われる腕神経叢(わんしんけいそう)と橈骨神経(とうこつしんけい)を解放し、
再度検査してみると、小円筋と棘下筋と広背筋が正常に機能できるようになったので、
上腕三頭筋と回外筋にキネシオテーピング療法筋スラッキング療法を行なって
再度検査をしました。
結果は明らかに改善がみられ、腕の付け根の圧痛や腕のだるさは軽減しました。
人差し指と中指を曲げた時の腫れた感じはほとんど気にならなくなったので、
パソコンを操作する時の動かしにくさはご自宅で確認してもらうことにしました。

今回は1度の施術で症状が軽減しましたが、圧迫されていた神経が回復するまでに
再び圧迫されてしまうと、症状が再発します。
普段仕事で座っている時間が長いとのことから、座っている時の姿勢を診てみると
右肩が下り、上半身が左に捻じれていました。
とくに右肩甲骨から腕に付く筋肉が過緊張していることから、肩関節、肘、手首などの
右手の問題や“間違った”手の使い方などにより右肩が下がり、それによって筋肉が
引き伸ばされてしまったことが過緊張の原因として考えられます。
今回治療した右手の他の筋肉にも問題があれば治療し、間違った使い方に合わせて
歪んでしまった背骨の歪み、特に今回はできなかった背中(胸椎:きょうつい)と
腰(腰椎:ようつい)の矯正と、歪みに関連する筋肉や筋膜も併せて治療することが
再発防止のためには必要だと伝えました。

 

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