男性 50代 会社員

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(主訴)

治療例40-1 治療例40-2
↑左:手の甲側から見た左手/右:手のひら側から見た左手

左肘の少し上、肘~手首の外側、親指と人差し指~手首がしびれる。
(上の画像の内)
常に軽いしびれがあり、首を動かしたり寝てる時に姿勢を変えたりすると
悪化することがある。

3か月くらい前から左肩甲骨の内側に凝ってるような重い感じがずっとあったが、
寝違えることがよくあるため、いつもの寝違えが悪化したかなくらいの気持ちで
しばらく放っておいたら、1か月くらい前からだんだん腕と手がしびれ始めた。
その後も症状がなかなか良くならないので、整形外科に行ってみたところ
MRIで頚椎椎間板ヘルニアかもしれないと診断され、リハビリに通ったが
症状はほとんど変わらなかったため、ネットで検索して来院。

(検査)

神経学検査のうち手の皮膚感覚を検査してみても、左右での明確な違いは
見られませんでしたが、手の筋力検査をしてみると肘を曲げる力と指を曲げる力は、
右に比べて左に明らかな低下がみられました。
触診により、首の骨(頸椎:けいつい)の6番目と7番目に圧痛があり、
押すと左腕と手がしびれるような感じがありました。
さらに、左腕の付け根の後ろ側が右と比べて明らかに硬くなっていて、
押すと左腕と手にしびれが走りました。
筋肉テストにより、腕の付け根の後ろ側に付く筋肉のうち大円筋(だいえんきん)
に機能低下がみられました。

左大円筋
↑後ろから見た大円筋

その他、関節可動域検査や整形外科学検査などの結果と併せたところ、
この男性の左腕のしびれは、頸椎の5,6番の間と頸椎7番,胸椎1番の間が
左側で狭まり、そこから左手の指先につながる神経の根元(神経根:しんけいこん)
が圧迫されて起こる『頸椎症(頚椎症性神経根症)』の可能性が極めて高いという
診たてになりました。

(治療)

まず、末梢神経(まっしょうしんけい)マニピュレーションを行ない、圧迫されている
と思われる腕神経叢(わんしんけいそう)と橈骨神経(とうこつしんけい)を解放しました。
次に頸椎の6,7番の歪みを矯正し、狭まってしまった神経の出口(椎間孔:ついかんこう)
を広げるための運動療法(ウィリアム体操)を行なったところ、上を向いた時のしびれが
少しだけ残りました。
首の前側に付く筋肉が過緊張すると、上を向く時に椎間孔を狭めてしまいます。
首の前側に付く筋肉を触診してみると、左側に右と比べて明らかな張りがあり、
筋肉テストにより胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)の機能低下が確認されました。
そこで、胸鎖乳突筋にキネシオテーピング療法を行なって再度検査をしてみると、
上を向いた時のしびれが全くなくなりました。

左胸鎖乳突筋(前)
↑前から見た胸鎖乳突筋

今回は1度の施術で症状がほぼ無くなりましましたが、圧迫されていた神経が
回復するまでに再び圧迫されてしまうと、症状が再発します。
普段仕事で座っている時間が長いとのことから、座っている時の姿勢を診てみると
左肩が下り、上半身が右に捻じれていました。
左大円筋が過緊張していることから、肩関節、肘、手首などの左手の問題や
“間違った”手の使い方などにより左肩が下がり、それによって引っ張られた
左の肩甲骨から背骨に付く筋肉とそれにつながって連動する首の右側に付く筋肉が
首を右に傾けてしまったことが頸椎の歪みの原因として考えられるので、
左手、肩甲骨から背骨に付く筋肉、そして首の右側に付く筋肉に問題があれば治療し、
間違った使い方に合わせて歪んでしまった背骨の歪み、特に今回はできなかった
背中(胸椎:きょうつい)と腰(腰椎:ようつい)の矯正と、歪みに関連する筋肉や筋膜も
併せて治療すること、そしてご自宅での運動療法(ウィリアム体操)が再発防止のためには
必要だと伝え、正しいやり方をお教えしました。

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