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腕神経叢 
↑前から見た腕神経叢

腕神経叢と斜角筋 腕神経叢と小胸筋
↑左:前から見た腕神経叢と斜角筋/右:前から見た腕神経叢と小胸筋

〔経路〕どこにあるの?

首の骨(頸椎:けいつい)の間から出て、首の前方に付く前斜角筋(ぜんしゃかくきん)
と中斜角筋(ちゅうしゃかくきん)の間を通り抜け、鎖骨の後側から肋骨の上を通り、
腕の付け根に付く小胸筋(しょうきょうきん)の裏側までの手や腕、肩に繋がる
いくつかの神経が束になった部分です。
ここから先は手や腕、肩など繋がる場所によって、腋窩(えきか)神経、橈骨(とうこつ)神経、
筋皮(きんぴ)神経、正中(せいちゅう)神経、尺骨(しゃっこつ)神経、
内側前腕皮(ないそくぜんわんひ)神経、内側上腕(ないそくじょうわんひ)皮神経などと
呼び方が変わります。

〔支配〕役割は?

束になった7つの神経のうち感覚・運動神経である腋窩神経、橈骨神経、筋皮神経、
正中神経、尺骨神経が繋がる皮膚に感覚をもたらしたり、筋肉を動かしたりします。
さらに感覚神経である内側前腕皮神経と内側上腕皮神経が繋がる皮膚に感覚を
もたらします。

〔症状〕腕神経叢が障害されると…

①手や腕、肩のしびれや痛み(神経痛)、感覚異常、運動障害
 ・頚肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)
 ・胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
 ・肋鎖症候群(ろくさしょうこうぐん)、
 ・斜角筋症候群(しゃかくきんしょうこうぐん)
 ・過外転症候群(かがいてんしょうこうぐん)
 ・小胸筋症候群(しょうきょうきんしょうこうぐん)
 ※症状や圧迫されている場所によって上記のように診断されます。
肩関節周囲炎(けんかんせつしゅういえん)、四十肩、五十肩 
 腕神経叢は、肩関節周囲の筋肉に繋がっているので、それらを過緊張させてしまう
 のはもちろん、軟骨や靭帯、関節包(=滑液包:かつえきほう)、血管にも繋がっている
 ので関連痛※を引き起こしたり、治癒が遅れたりします。
(※本来であれば組織が圧迫や摩擦により傷つくとそこが痛みますが、神経の場合稀に
 繋がっている先が傷ついていると勘違いして、さもそこが痛むように感じることがあります。
 このような痛みを「関連痛」といいます。)
③首や肩の関節可動域の減少
 腕神経叢は、長い時間圧迫されたり、繰り返し圧迫されているうちにその線維が収縮したり、
 硬くなってしまうと伸長性が失われるので、首や肩の関節の動きが制限され、頸椎(けいつい)
 や肩関節が正常な位置からズレてしまいます。(=歪み)

〔原因〕腕神経叢を障害するのは…

 腕神経叢の圧迫① 腕神経叢の圧迫②

腕神経叢の圧迫③

頸椎の間から出ているので、椎間板ヘルニア頚椎症などの背骨の病気により
障害されることもありますが、それ以外では首、肩、胸の怪我、鎖骨の骨折、
コルセットや包帯、松葉杖などによる圧迫や絞扼(こうやく)、
頭を前に傾けてスマートフォンを見たり、頭を前に突き出してパソコン画面を見たり、
背中が丸まって肩が前に入ったり(猫背、巻き肩)などの姿勢によって
前斜角筋と中斜角筋の間、鎖骨と肋骨の間、小胸筋の裏側(上図内)で
圧迫や絞扼されることもあります。

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当院では腕神経叢が圧迫されて起こっている症状に対して、
まず末梢(まっしょう)神経マニピュレーションにより圧迫されている神経を
解放してから、必要に応じてカイロプラクティックオステオパシーによる
背骨や骨盤の矯正、キネシオテーピング療法筋スラッキング療法による
筋肉や筋膜の治療などを行ないます。

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〈関連記事〉こちらもあわせてご覧ください。
・「斜角筋症候群とその治療〔胸郭出口症候群①〕
・「小胸筋症候群(過外転症候群)とその治療〔胸郭出口症候群②〕