女性 60代 主婦

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(主訴)

治療例39

4か月前、庭の草むしりをした後から右太ももの後ろにしびれが出て、
そのまま治らず、だんだん悪化してきて今はふくらはぎの上半分までが
ジーンと痛い。(上の図の内)
常に痛みはあるが、とくに動いたり、体をひねったりすると悪化し、
座っている時は少しマシだが、体重移動時に痛みが走ることもある。
仰向けでは痛くて寝られないが、左側を下にして横向きに寝たり、
うつ伏せで膝を抱えるような体勢でいると楽。
ぎっくり腰を度々繰り返していて、ここ1年はしびれが出ることもあった。

症状が悪化してから整形外科に行ったところ、レントゲンとMRIにより
腰椎椎間孔狭窄症(ようついついかんこうきょうさくしょう)』と
診断され、後日もう一度MRIを撮ってから手術するか検討することになり、
手術よりも他の治療で良くなればと思って来院。

 

(検査)

触診により、右のお尻とそ径部には左と比べて明らかな張りと圧痛が
ありましたが、太ももの後ろとふくらはぎには明確な左右差は
みられませんでした。

筋肉テストでは、そ径部に付く筋肉のうち腸骨筋(ちょうこつきん)
機能低下がみられましたが、お尻や太ももの後ろ、ふくらはぎの筋肉には
異常がみられませんでした。

右腸骨筋(前)
↑前から見た腸骨筋

神経学検査のうち足の知覚検査では、右足裏で左に比べて異常がありました。
足の筋力検査をしてみると、右足の全ての指を反らす力が左に比べて
明らかに低下していました。

その他、関節可動域検査や整形外科学検査の結果と併せたところ、
この女性の太ももの後ろとふくらはぎの症状は、腰の骨(腰椎:ようつい)
の5番目と骨盤の間から出る神経の通り道(椎間孔:ついかんこう)が右側で狭まり、
神経を圧迫して起こる『腰椎椎間孔狭窄症(ようついついかんこうきょうさくしょう)
の可能性が極めて高いという診たてになりました。

 

(治療)

まず圧迫されている神経を解放するために、腰椎5番目と骨盤の歪み
矯正しようとしましたが、痛みのためうつ伏せや仰向けでじっとしていられなかったため
後回しにして、先に狭まってしまった椎間孔を拡げるための運動療法(ウィリアム体操)
を行なったところ、途中から痛みが出てきてしまったため中断せざるを得なくなりました。

そこで、末梢神経(まっしょうしんけい)マニピュレーションを行なって
先に坐骨神経(ざこつしんけい)を解放してみたところ、太ももの後ろとふくらはぎの
痛みがなくなり、さらに大腿神経(だいたいしんけい)を解放したところ、
うつ伏せや仰向けでもじっとしていられるようになったので、腰椎と骨盤の歪みを
矯正し、ウィリアム体操を行なうことができました。

そして、腸骨筋の過緊張が大腿神経を圧迫したり、骨盤を前傾させて椎間孔を
狭めていたので、キネシオテーピング療法筋スラッキング療法を行なって
再度検査をしてみると、結果に改善がみられ、常に感じていた痛みが無くなりました。

 

今回の治療で症状はかなり改善しましたが、圧迫されていた神経が回復するまでに
再び圧迫されてしまうと、症状が再発します。
本来であれば、今回できなかった背骨の歪みを矯正し、それに関連する筋肉や筋膜の
問題も併せて治療することが最終的には症状の再発防止のために必要だと伝え、
治療を続けることをお勧めしていますが、遠方にお住いのため、今回はとりあえず
気になる症状の治療に必要な腸骨筋のキネシオテーピング法とウィリアム体操の
正しいやり方をお教えしました。

 

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