女性 40代 会社員 週1回バレエを習っている

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(既往歴)腰椎すべり症(10年前)、子宮筋腫(手術済)

(主訴)

治療例6-1 治療例6-2

2週間くらい前のバレエのレッスン後から右の腰が痛くなり、
その後右太ももの前側に違和感も感じるようになった。
右太ももの前側はひどい時には奥の方が痛むこともある。
さらに膝が曲げにくくなり、膝のお皿(膝蓋骨:しつがいこつ)を
触ると左と感覚が違う。(上の画像の内)
しゃがんだり、座っている時など股関節を曲げている時や
寒い時には症状は悪化するが、立っている時には症状は無し。
症状が出ている時に短時間歩くと症状は軽減するが、
そのまま歩き続けていると再び悪化する。

来院前に整形外科を受診し、レントゲンで仙腸関節がずれている
と診断され、ロキソニン(消炎鎮痛剤)を処方されたが効果なし。
鍼治療も2回受けたが効果なし。

(検査)

触診により、右の鼡径部(そけいぶ)に左と比べて明らかな硬さと
圧痛があり、右のお尻の外側にも左と比べて明らかな張りが
ありました。
筋肉テストにより、鼡径部を通る筋肉のうち大腰筋(だいようきん)
腸骨筋(ちょうこつきん)、恥骨筋(ちこつきん)に機能低下がみられ、
お尻の筋肉のうち大殿筋(だいでんきん)、中殿筋(ちゅうでんきん)、
梨状筋(りじょうきん)にも機能低下がみられました。

右大腰筋 右腸骨筋
↑左:前から見た大腰筋/右:前から見た腸骨筋

右恥骨筋 右大殿筋
↑左:前から見た恥骨筋/右:後ろから見た大殿筋

右中殿筋 右梨状筋
↑左:後ろから見た中殿筋/右:後ろから見た梨状筋

その他、関節可動域検査や整形外科学検査などの結果と併せたところ、
この女性の腰の痛みは、骨盤の関節である仙腸関節(せんちょうかんせつ)で
靱帯が挟み込まれて起こる『仙腸関節炎』、太ももの前側の違和感や痛みは、
過緊張した大腰筋、もしくは腸骨筋により大腿神経(だいたいしんけい)が
圧迫されて起こる『大腿神経痛』の可能性が極めて高いという診たてに
なりました。

(治療)

まず、仙腸関節炎に対する治療として骨盤の歪みを矯正し、挟み込まれて
しまっていた仙腸靱帯を解放したところ右腰の痛みは無くなりました。
次に、機能低下がみられた鼡径部やお尻の筋肉と繋がる神経に、障害を起こす
可能性がある背骨の歪みを腰(腰椎:ようつい)に2ヶ所みつけてそれぞれ
矯正したところ、右腸骨筋と右中殿筋以外は正常に機能できるようになったので、
右腸骨筋と右中殿筋にキネシオテーピング療法筋スラッキング療法を行ない、
再度検査をしてみると、結果に明らかな改善がみられ、座っている時の症状は
完全に無くなりました。

今回は腰椎すべり症の影響はなかったようですが、大腿神経痛の原因となる
大腰筋や腸骨筋の過緊張は腰椎すべり症の原因にもなることから、以前から
これらの筋肉を過緊張させるような、例えば右足を上にして組んだり、
右のお尻に体重を掛けるなどの座り方をしている可能性があります。
大腿神経が回復する前に再び大腰筋や腸骨筋が過緊張してしまうと、
症状が再発するので、このような座り方に合わせて歪んでしまっている背骨、
とくに今回はできなかった背中(=胸椎:きょうつい)や首(=頸椎:けいつい)
の矯正と、歪みに関連する筋肉や筋膜も併せて治療することが再発防止のためには
必要だと伝えました。

 

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