「吊革につかまると手がしびれる」
「高い所に洗濯物を干すのがつらい」
「指先が冷える、白くなる」
などの症状がある場合は、『小胸筋(しょうきょうきん)症候群』の
可能性があります。

小胸筋症候群とは、どのような状態のことをいい、どのような症状があり、
何が原因で起こるかを解説し、それに対して一般的に病院などで
行なわれる治療と当院で行なっている治療の違いを説明します。
どなたにでもわかるよう専門用語はできるかぎり使わず、
写真と解剖図を使って解説します。

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ご覧いただくことを推奨しております。

小胸筋とは

小胸筋syn① 小胸筋と大胸筋

小胸筋(しょうきょうきん)とは、左右それぞれの胸の筋肉で、
肩甲骨から肋骨に付き、その上を大胸筋が被っています。
肩甲骨を前に突き出したり、息を吸う時に肋骨を引き上げて
呼吸を助けたりします。

小胸筋症候群とは

小胸筋syn③ 小胸筋syn②
↑左:小胸筋と神経(黄)/右:小胸筋と血管(動脈:赤/静脈:青)
内が圧迫される所。画像をクリックすると拡大します。

腕や手指に繋がる血管や神経が胸郭を出た所(鎖骨周辺)で、
圧迫されて起こる神経や血管の障害を総称して
『胸郭出口(きょうかくでぐち)症候群』といいます。
『小胸筋(しょうきょうきん)症候群』は、胸郭出口症候群の一種で、
別名『過外転(かがいてん)症候群』と呼ばれ、小胸筋が過緊張した
ことにより、その下を通る神経や血管が圧迫されて起こります。
血管が圧迫されていれば、レントゲン検査で血液造影すると
わかります。

〔小胸筋症候群の症状〕

症状が急激に現れることは少なく、はじめは肩こりくらいですが、
徐々に指先や手のしびれ、だるさ、冷えが出てきたりします。
さらに悪化すると、指先や手の感覚異常、力が入りにくい
(例:ボタンの着脱がしにくい、ペットボトルのキャップが開けられない)
などの症状も現れます。
とくに手を挙げたり(例:吊革につかまる、高い所に洗濯物を干す)、
重い荷物を肩に掛けたりすると悪化し、お風呂などで温めると楽になります。

〔小胸筋症候群の原因〕

なで肩の女性や筋トレ(とくにベンチプレスなどの胸の筋トレ)好きな男性に
多いと言われていますが、それ以外の方も含めて小胸筋症候群と診断された方を
診てみると、ほとんどの方にある共通点が見つかります。
それは“猫背”です。
日常生活における“間違った”姿勢や身体の使い方に合わせて背骨が歪んで
猫背になると、肩が前に入って小胸筋を緊張させてしまいます。
そのため長い間猫背でいるうちに、小胸筋が過緊張してしまったと考えられます。
床に仰向けに寝た時、肩の後面が床に付かない人は、これに当てはまります。

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〔小胸筋症候群の治療〕

一般的に病院で行なわれる治療は、消炎鎮痛剤や筋弛緩薬(きんしかんやく)、
神経に効くビタミン剤や血流を良くする薬が処方され、マッサージや
ストレッチ、電気による治療が行なわれます。
痛みが強い場合は、ブロック注射を勧められることもあるようですが、
日常生活に支障をきたす場合には手術による小胸筋の切離が行なわれます。
(神経)ブロック注射とは、
手の痛みやしびれをもたらしている神経の障害部分に局所麻酔を直接注射し、
神経を遮断することで痛みやしびれを抑えます。
神経に注射をするので、激しい痛みを伴います。
持続時間には個人差があり、打った時だけしか効かない人もいれば、
1週間くらい持続する人もいるようです。

当院の治療は、
まず、患部に対する治療を行ない、症状を改善します。
 ①小胸筋の過緊張に関与する頸椎(けいつい)や胸椎(きょうつい)の歪みを
  みつけて矯正します。
 ②小胸筋の過緊張に関与する筋肉や筋膜※に筋スラッキング療法
  キネシオテーピング療法を行ない、小胸筋を元の正常な状態に戻して、
  圧迫されている神経や血管を解放します。
 (※詳しくは「“筋肉のつながり”について」をご覧ください)
 ③キネシオテーピング療法により、①の歪みに関与する筋肉や筋膜を
  元の正常な状態に戻して、頸椎や胸椎を矯正後の正常な状態で
  維持できるようにします。
次に、全身を診て①の歪みや猫背に関連する背骨の歪み骨盤の歪みを治療し、
  小胸筋を過緊張させにくくすることで、 症状が再び出ないようにします。

ほとんどの場合、初回は患部に対する治療に重点をおきますので、
少なくとも症状の軽減がみられ、場合によってはほとんど気にならなくなります。
さらに2回目以降全身の治療も一緒に行なっていけば、
小胸筋症候群を根本的な原因から治療することになるので、
症状の再発を防ぐことができます。

小胸筋症候群は、正しい診たてと適切な治療をすれば、ちゃんと治ります。
手のしびれや痛みを訴えると、病院では頸椎のレントゲン検査のみで
診断されることが多いので、見落とされがちです。
病院で頚椎症頸椎椎間板ヘルニアと診断され、治療を受けてもあまり
良くならないと来院された方が、実は小胸筋症候群だったということもあります。
治療を受けていても、症状があまり変わらなかったり、悪化しているようなら、
その治療が合っていないか、他の原因(例えば、斜角筋症候群手根管症候群
トリガーポイントによる関連痛など)と合併して起こっている可能性があります。

もしも、あなたが手のしびれや痛みからできるだけ早く解放されたいのであれば、
なるべく早く治療することをオススメします。

当院は予約制ですので、必ず事前に電話かネットからご予約ください。

TEL:03-3414-7206
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