2015年12月16日に改訂しました。⇒「骨盤の歪みとその治療

 

※今回のブログ記事は2011年6月11日に公開した「骨盤の歪み」の改訂版です。

「骨盤の歪み」というと骨盤の形が変形してしまったような状態を想像される方もいらっしゃいます。
 
「骨盤の歪み」に対してはさまざまな意見がありますが、今回は当院で治療している
「骨盤の歪み」について説明します。
 
 
 
 
骨盤は左右の腸骨(ちょうこつ)と真ん中の仙骨(せんこつ)〈+尾骨(びこつ)〉で形成され、
前は恥骨結合(ちこつけつごう)、後は仙腸関節(せんちょうかんせつ)でつながっています。
骨盤は仙骨と脊柱(せきちゅう)、腸骨と大腿骨が連結して、上半身と下半身をつなぎ、
それぞれのバランスを調整しています。
座っている時には坐骨(ざこつ)で体を支えています。
 
股関節は腸骨のお椀状の凹みに球状の大腿骨頭(だいたいこっとう)がはまっているだけの不安定な関節で、
あらゆる方向に比較的自由自在に動かせます。
骨盤には股関節を動かすための筋肉がたくさん付いているので、足を動かす時には骨盤を土台として
安定させなければなりません。
そのために強力な仙腸靭帯(せんちょうじんたい)が仙腸関節を前と後から固定して
あまり動かないようにしています。
しかし、股関節を曲げたり伸ばしたりする時には補助的にほんの少しだけ動きます。
 
骨盤(右足) 骨盤(左足 反転)
↑左:股関節を前に曲げる時には腸骨は後へ(写真内赤い矢印)
  右:股関節を後に伸ばす時には腸骨は前へ(写真内青い矢印)
  ※仙腸関節を軸にして腸骨が矢印の方向に動きます。
 
そして、腰を曲げる時には仙骨が腰椎(ようつい)の動きと連動して前方に傾きます。
 
骨盤の歪みは以下の4つのパターンがみられます。
これらは単独であったり、いくつかまたは全部が組み合わさった状態で起こります。
 

①後方への傾き

骨盤後傾 骨盤の後傾
骨盤が後ろに傾くので、恥骨は前上方に引き上げられ坐骨は本来の位置より前方に移動します。
骨盤の後面から足に付く筋肉が、“間違った”姿勢や身体の使い方などの原因で緊張してしまい、
骨盤を後ろに引っぱったために起こります。(写真内赤い矢印)
この場合は足から骨盤の前面に付く筋肉は引っぱられて伸ばされてしまっています。(写真内青い矢印)
いわゆる猫背の人に多く見られます。
 
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座っている時には、腰が曲がった状態で負担が掛かるので腰の筋肉が引っ張られ続けると、
腰に張りや痛みが起こります。
場合によっては椎間板が後方に押し出され、椎間板ヘルニアを起こす可能性があります。
お尻の筋肉が圧迫され続け潰されてしまうと、股関節の痛み坐骨神経痛を引き起こす可能性もあります。
 
骨盤前方+後傾
立っている時には、骨盤が前方に移動しお腹を前に突き出して腰が反った状態で負担が掛かっている
ケースが多くみられます。
腰椎の間が狭まるので、圧迫され続けると関節炎による痛みが起こります。
さらに悪化すると、脊柱管狭窄症(腰部)を引き起こす可能性もあります。
 

②前方への傾き

骨盤前傾
骨盤が前に傾くので、恥骨は後下方へ引き下げられて坐骨は本来の位置より後方へ移動します。 

骨盤の前傾 骨盤の前傾(腰&腹筋)
骨盤の前面から足に付く筋肉が、“間違った”姿勢や身体の使い方などによって緊張してしまい、
骨盤を前に引っぱったために起こります。(左の写真内赤い矢印)
この場合は骨盤の後面に付く筋肉は伸ばされてしまっています。(左の写真内青い矢印)
腰の筋肉が体の間違った使い方などの原因で緊張してしまい、
骨盤を引き上げてしまっている場合もあります。(右の写真の赤い矢印)
この場合は腹筋が引っぱられて伸ばされてしまっています。(右の写真内青い矢印)
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ヒールの高い靴を履く習慣がある女性や立っていたり、座っていたりする時に
お尻を後に突き上げた姿勢の人、膝や股関節をあまり曲げず歩いているような人に多く見られます。骨盤前傾+腰後屈 座(誤②)
腰が反った状態で負担が掛かるので、腰椎の間が狭まったまま圧迫され続けると
関節炎による痛みが起こります。
さらに悪化すると脊柱管(椎間孔)窄症を引き起こす可能性もあります。
立っている時には股関節を曲げる筋肉は短縮し、膝は突っ張っているので股関節の痛みや膝の痛み
起こる可能性があります。

③左右への傾き

骨盤左傾
↑写真は左への傾きです 。
今回は左への傾きを例にして説明します。
左右の腸骨の高さを比べると右側が上がっている状態です。
ウエストのくびれが左右で違うようにも見えます。
骨盤の左傾(腰筋) 骨盤の左傾
右側の腰の筋肉が、“間違った”姿勢や身体の使い方などによって緊張してしまい、
骨盤を引き上げてしまったために起こります。(左の写真内赤い矢印)
この場合は反対側の腰の筋肉は引っぱられて伸ばされてしまっています。(左の写真内青い矢印)
左側の腸骨の外側から足に付く筋肉が、“間違った”姿勢や身体の使い方などによって
緊張してしまい、骨盤を引き下げてしまって起こる場合もあります。(右の写真内赤い矢印)
この場合は反対側の腸骨に付く筋肉は引っぱられて伸ばされています。(右の写真内青い矢印)
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左右どちらか一方に重心が掛かった立ち方や座り方、お尻のポケットに物を入れたまま
座っていたりすることなどが原因として考えられます。
腰やお尻の筋肉に負担が掛かり続けると、腰やお尻に張りや痛みが起こります。
腰椎の間で狭まっている所(※上の模型の写真では右側)が圧迫され続けると関節炎を起こします。
さらに悪化すると神経も圧迫されてしびれや神経痛が起こったり、椎間板が圧迫されて反対側(左)に
押し出されると椎間板ヘルニアになる可能性もあります。

④左右への捻れ

骨盤の左捻
↑写真は左への捻じれです。
今回は左への捻じれを例にして説明します。
恥骨結合が体の正中線より左の方を向いている状態です。
女性の中にはスカートが回ってしまうと言う人もいます。
骨盤の左捻① 骨盤の左捻②
上の画像のように骨盤から股関節に付着し、股関節を捻って足先を外や内に向けるための筋肉が、
“間違った”姿勢や身体の使い方などによって緊張してしまい、
骨盤を引っぱってしまったために起こります。(画像内赤い矢印)
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イスに座っている時に足を組んだり、上半身と下半身が違う方向を向いていたりすることなどが
原因として考えられます。
骨盤の捻れとバランスをとるために上半身を反対方向に捻っている場合が多く、この状態で腰の筋肉に
負担が掛かり続けると腰に張りや痛みが起こります。
お尻の筋肉が過緊張を起こしている(右の画像内赤い矢印)場合はお尻の張りや痛みが起こります。
この状態がさらに悪化すると坐骨神経を圧迫して、しびれや坐骨神経痛も引き起こす可能性があります。
股関節や膝、足首には捻られるような負担が掛かるので、股関節の痛みや膝の痛み
(半月板、内外側側副靭帯など)
足の問題などが起こる可能性もあります。

骨盤の歪みが原因で起こると考えられる症状としてそれぞれのパターンでいくつかの症例を出しましたが、
全身を診ると他にも色々と考えられます。
症状がある場合はその症状に対する治療をまず優先すべきだと思いますが、
上記のような骨盤の歪みが原因で起こっている場合は、その骨盤の歪みを治療することが
根本的な治療であり再発の予防には必要だと思います。

骨盤の歪みが気になる方、症状が改善されない方、または良くなったり悪くなったりを繰り返している方は
ぜひ一度03-3414-7206までご相談ください。
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