2014年6月5日に改訂しました⇒「椎間板ヘルニアについて

前回椎間板について説明しましたので、今回はそれに関連して椎間板ヘルニアについて説明します。
ヘルニアとは体内の臓器などが本来あるべき部位から脱出した状態をいいます。
椎間板ヘルニアは髄核(ずいかく)が線維輪(せんいりん)を突き破って飛び出した状態です。(下図)

椎間板-髄核飛び出し

線維輪の外側の2枚には痛みを感じる神経があるので、そこの痛みはもちろん
飛び出した髄核が神経に当たれば神経症状(神経痛、しびれ、知覚異常、脱力など)
が起こります。
椎間板が厚い首と腰の下部で起こりやすく、首で起こると軽度なら首や肩、肩甲骨内側の
コリや張り、痛み、ひどくなると腕や手指の重だるさ、痛み、しびれ、力が入らないなど、
腰で起こると軽度なら腰や臀部のコリや張り、痛み、ひどくなると足の重だるさ、痛み、しびれ
力が入らないなどの症状が出てきます。
特徴的なのは、朝起床時の痛み、せきやくしゃみがひびく、前に曲げると痛むが後に反ると楽なことです。
これらは診断の際の有力な手掛りになります。

次にどのようにして起こるかですが、よくあるのは重いものを持ち上げた時、イスから立ち上がった時
朝ベッドやふとんから起き上がった時や顔や頭を洗っている時またはくしゃみをした時などです。
これらに共通するのは曲げる動作で、この時椎間板は前面がつぶされ髄核が後に押し出されます。(下図)

椎間板-曲げ図

背骨の前後は強力な靱帯が覆っていますが、後は神経の通り道があるのでそこから飛び出します。

年齢が若い時は筋力があり患部を支えられるので、コリや張りを感じる程度であったり
痛みが出ても休ませたら自然と痛くなくなることが多いですが、加齢と共に筋力が落ち
椎間板の水分が減ると患部を支えられなくなり、前出の症状が出てきます。

東京都では年間約1000人が椎間板ヘルニアの手術を受けているそうです。
手術では飛び出した部分を切除するだけなので再発が多いです。
当院では椎間板に負担を掛けている原因を見つけそこを治療し、尚且つ
飛び出してしまった髄核を元の正常な状態に戻すマッケンジーエクササイズを行っています。
これは後に反ることによって、椎間板の前方を広げて髄核を押し戻す治療法です。(下図)

椎間板-反り図

椎間板ヘルニアは適切な診断と治療でちゃんと治ります。
気になったら相談してください。