女性 40代 週1回スポーツジムに通っている

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(主訴)

治療例7

4,5ヶ月前から左のお尻~ふくらはぎの上半分くらいまでが張る。
(上の図の内)
とくに膝を伸ばしていても曲げていても前かがみになった時や
ハムストリングスのトレーニングをする時には気になるが、
それ以外では症状無し。
腰の痛みは無し。

はっきりした原因はないが、いつも筋トレ後2,3日は筋肉痛が出るので、
筋肉痛だと思っていたが、なかなか治らないのでおかしいと思っていた。

(検査)

触診により、左のお尻の仙骨(=骨盤の真ん中の骨)付近に右と比べて
明らかな張りがありましたが、太ももの裏とふくらはぎには明確な左右差は
みられませんでした。
筋肉テストにより、お尻の筋肉のうち梨状筋(りじょうきん)には
機能低下がみられましたが、太ももの裏やふくらはぎの筋肉などそれ以外の
筋肉には異常がみられませんでした。

左梨状筋
↑後ろから見た梨状筋

その他、関節可動域検査や整形外科学検査などの結果と併せたところ、
この女性の太ももの裏の張りは、過緊張した梨状筋により
坐骨神経(ざこつしんけい)が圧迫されて起こる『梨状筋症候群』の可能性が
極めて高いという診たてになりました。

(治療)

まず主訴に対する治療として、左梨状筋にキネシオテーピング療法
筋スラッキング療法を行ない、再度検査をしてみると、結果に明らかな
改善がみられ、前屈による症状もかなり改善されました。
次に左梨状筋を過緊張させる原因をみつけるために、普段座っていることが
多いとのことから座っている時の姿勢を診てみると、左のお尻に体重が
掛かり、右肩が下がっていました。
さらに骨盤と背骨の歪みを診てみると、左の仙腸関節が不安定になり、
過剰に動いてしまっていて(=仙腸関節の捻挫が慢性化したような状態)、
背骨の歪みは、腰(=腰椎:ようつい)と背中(=胸椎:きょうつい)で
1カ所ずつ「右側屈変位」がみられました。
このことから、とくに座っている時に上半身が右に傾きやすく、
バランスをとるために左のお尻に体重を掛け続けた結果、左の仙腸靱帯を
伸張させてしまい、それによって不安定になった仙腸関節を安定させるために
梨状筋が過緊張したと考えられました。
そのため、骨盤の矯正とキネシオテーピングによる左仙腸関節の固定、
そして腰椎と胸椎の矯正を行なったところ、前屈による症状はほんの少しだけ
気になるという程度にまで軽減し、座っている時の姿勢も改善しました。

半年以上もの間、坐骨神経が圧迫されつづけていたため、梨状筋による圧迫を
取り除いてもすぐには回復できず、症状が少し残ってしまったと思われます。
坐骨神経が回復する前に再び梨状筋が過緊張してしまうと、症状は再発します。
そのため、梨状筋が過緊張しないように左の仙腸関節をちゃんと治すことと、
今回はできなかった首(=頸椎:けいつい)を含めた背骨の矯正、さらに歪みに
関連する筋肉や筋膜も治療することが再発防止のためには必要だと伝え、
足を組んで座らないことと、しばらくの間下半身(とくにお尻)の筋トレは
お休みするようにアドバイスしました。

 

特に思い当たる原因がないのに何らかの症状が出てきた時、 すぐに治療を受けずに
様子をみる人がほとんどだと思います。
時間の経過と共に症状が悪化したり、1週間以上経っても症状に変化がない場合は、
早めに受診することをおすすめします。
そのままにしておいても良くなるどころか、今回のように治りにくくなってしまう
ことの方が多いです。

 

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