「先の細い靴やハイヒールを履くと指がしびれる」
「針で刺されたような鋭い痛みが足先に走る」
「つま先立ちやつま先で蹴り出す時痛い」
などの症状がある場合は、『モートン病』
の可能性があります。

モートン病とは、どのような状態のことをいい、
どのような症状があり、何が原因で起こるかを解説し、
それに対して一般的に病院などで行なわれる治療と
当院で行なっている治療の違いを説明します。
どなたにでもわかるよう専門用語はできるかぎり使わず、
写真と解剖図を使って解説します。

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ご覧いただくことを推奨しております。

足の指の神経


↑下から見た足の裏の神経
※画像は右足で、クリックすると拡大します。

足の指の神経(足底趾神経:そくていししんけい)は、
2本の指の間を通り、指の付け根付近(内)で二股に分かれ、
それぞれの指の内側と外側から指先につながります。

モートン病とは

足底趾神経が足の指の間で圧迫されたり、絞めつけられたりして
起こる絞扼(こうやく)障害、もしくは神経の炎症や腫れによって
起こる神経障害のことを『モートン病』または『モートン神経腫(しゅ)』
といいます。
トーマス・G・モートンという人が発見したことが病名の由来です。

〔モートン病の症状〕

モートン病(症状②) モートン病(症状①)

指の付け根(×印)を圧迫すると、2本の指にまたがって症状が出ます。
足指の間に広がるしびれや針で刺されたような痛みが足先に走ったり
しますが、安静にしていると症状はほとんどありません。
とくにハイヒールや先の細いデザインの靴、サイズの合わない革靴などを
履いて歩いたり、つま先立ちやつま先で蹴り出す時に症状が強く出ます。
左の写真のように中指と薬指の間(第3-4趾間)に多く診られ、次いで
右の写真のように人差し指と中指の間(第2-3趾間)に多く診られます。

(モートン病の原因)

短趾屈筋(新) 長趾屈筋
↑左:下から見た短趾屈筋(たんしくっきん)
 右:内側下方から見た長趾屈筋(ちょうしくっきん)

長趾伸筋 足趾の関節包
↑左:上から見た長趾伸筋(ちょうししんきん)
 右:下から見た中足骨頭と滑液包(濃い黄色)
※画像は右足で、滑液包の画像はクリックすると拡大します。

サイズの合っていない靴(特に革靴)や先の細いデザインの靴、
ハイヒールを履いて歩くことが原因だといわれていますが、
実際にモートン病の症状が出ている方を診てみると、
ほとんどの方は足の指が反り返って地面から浮きやすくなっています。
土踏まず(=足の縦アーチ)を下から支え、足の指を曲げる筋肉
(短趾屈筋や長趾屈筋)が引き伸ばされたり、足の指を反らす筋肉
(長趾屈筋)が過緊張を起こし、足の指が反り返って地面から
浮きやすくなると、歩く時に中足骨頭(ちゅうそくこっとう)で地面や床を
蹴り出すようになるので、そこに付く滑液包(かつえきほう)と呼ばれる
クッションが、繰り返し圧迫されて炎症を起こし、腫れて指の神経を
圧迫したり、神経が炎症を起こし、腫れて神経種が起こると考えられます。

(モートン病の治療)

一般的に病院では、消炎鎮痛剤や神経に効くビタミン剤が処方され、
症状が出る靴の使用を避け、インソール(=足底板、靴の中敷き)の
使用を勧められます。
痛みが強い場合は、ステロイド注射を勧められることもあるようですが、
3カ月以上経っても症状が回復しなかったり、日常生活に支障をきたす場合は
手術が行なわれます。

当院の治療は、
①足の指が反り返って地面から浮きやすくなっている原因となる 筋肉を特定し、
 筋スラッキング療法キネシオテーピング療法により治療します。
 それでも症状が出る場合は、患部の回復を促すためのキネシオテーピングも
 併せて行ないます。
②①で特定した筋肉に問題を起こす原因となる身体の歪み(とくに骨盤の歪み)や
 その筋肉を動かす神経がつながっている背骨の歪み(とくに腰椎:ようつい)
 をみつけて治療します。
③足の指を曲げたり反らしたりする筋肉と連動して動く筋肉※(とくに足の筋肉)
 に問題がみつかれば、それも一緒に治療します。
(※詳しくは「“筋肉のつながり”について」をご覧ください)
このように患部の治療だけでなく、患部に負担を掛けている根本的な原因を
みつけて、それも一緒に治療しなければ、いつまで経っても患部はなかなか
治癒することができません。 

ほとんどの場合、初回は患部に対する治療に重点をおきますので、
少なくとも症状の軽減がみられ、場合によってはほとんど気にならなくなります。
さらに2回目以降身体を歪みにくくするための治療も一緒に行なっていけば、
症状の再発を防ぐことができます。

インソール(=足底板、靴の中敷き)では土踏まずを“支える”ことしかできず、
しかも靴を履いている時にしか効果がありません。
一方キネシオテーピングは、足に直接貼るので靴を履いていてもいなくても
関係なく、土踏まずを支える筋肉を元の正常な状態に戻すことができます。

モートン病は正しい診たてと適切な治療をすれば、ちゃんと治ります。
足のしびれや痛みを訴えると、病院では腰椎のレントゲン検査のみで
診断されることが多いので、見落とされがちです。
病院で腰椎椎間板ヘルニア椎間孔狭窄症と診断され、治療を受けてもあまり
良くならないと来院された方が、実はモートン病だったということもあります。
治療を受けていても、症状があまり変わらなかったり、悪化しているようなら、
その治療が合っていないか、他の原因(例えば、足底筋膜炎足根管症候群
トリガーポイントによる関連痛など)と合併して起こっている可能性もあります。

もしも、あなたがその症状からできるだけ早く解放されたいのであれば、
なるべく早く治療することをオススメします。 

当院は予約制ですので、必ず事前に03-3414-7206までお電話ください。
 
 
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