このブログは2014年6月12日に公開した「腰椎椎間板ヘルニアについて
の改訂版です。

 

「朝起きた時に腰が痛い」
「太ももの外側から足の甲がしびれる」
「咳やくしゃみが腰にひびく」
などの症状がある場合は、『腰椎(ようつい)椎間板ヘルニア』の
可能性があります。

腰椎椎間板ヘルニアとは、どのような状態のことをいい、どのような症状があり、
何が原因で起こるかを解説し、それに対して一般的に病院などで
行なわれる治療と当院で行なっている治療の違いを説明します。
どなたにでもわかるよう専門用語はできるかぎり使わず、
写真と解剖図を使って解説します。

*スマートフォンでは、横向き画面で
ご覧いただくことを推奨しております。

腰椎と椎間板

腰部構造 椎間関節と椎間板(腰)
↑左:後ろから見た腰椎(ようつい)/右:右側から見た腰椎

腰椎の脊髄神経&神経根(後) 腰椎椎間板
↑左:後ろから見た神経(黄)/右:前から見た神経(黄)と椎間板

腰椎(ようつい)とは腰の骨のことで、5つの骨が連なっていて
前は椎間板(ついかんばん)、後ろは椎間関節(ついかんかんせつ)によって
つながっています。椎間板は上下の骨を連結して安定させ、衝撃を吸収し、
背骨の動きを滑らかにする役割があります。
脳から出た脊髄神経(せきずいしんけい)は背骨の中を通って骨盤まで続きますが、
その間左右に枝分かれし、腰椎の間から出た神経は主に足先までつながります。

腰椎椎間板ヘルニアとは

椎間板ヘルニアと神経根 上から見た椎間板ヘルニア
↑右:右側から見た椎間板ヘルニア(赤)と神経根(黄)
 左:上から見た椎間板ヘルニア(赤)

腰椎の間にある椎間板内の髄核(ずいかく)の一部が、線維輪を突き破り、
脊髄神経(せきずいしんけい)や神経根(しんけいこん)がある後方に
“はみ出した”状態を『腰椎椎間板ヘルニア』といいます。
(※ヘルニアとは「はみ出した」という意味)
1か所だけでなく、2か所以上で起こることも珍しくありません。
MRI検査で椎間板の変形があっても、脊髄神経や神経根の圧迫が
確認されなければ、『椎間板症』や『椎間板膨隆(ぼうりゅう)』、
『椎間板突出』などと診断されますが、脊髄神経や神経根の圧迫が
確認されると、『椎間板ヘルニア』と診断されます。
※MRI検査で椎間板症や椎間板ヘルニアが認められても、症状がない人もいます。
腰部は体重が多くかかる場所でありながら、屈伸運動が行なわれやすい場所でも
あるので、椎間板ヘルニアのほとんどは腰椎で起こると言われていますが、
特に腰椎の4番目と5番目の間、腰椎の5番目と仙骨の間で頻繁に起こります。

〔腰椎椎間板ヘルニアの症状〕

(急性症状)
重いものを持ち上げようとしたり、くしゃみをしたり、腰を前にかがめた時に
急に腰が痛み、ひどい場合はそのまま動けなくなってしまうこともあります。
(※これがいわゆる「ぎっくり腰」です。)

腰Disk症状

(慢性症状)
ウエストの高さの広い範囲で痛む場合が多くみられますが、上の画像の内が
ピンポイントに痛む場合もあり、脊髄神経が刺激されると激しく痛みます。
・くしゃみや咳がひびく
・朝起きた時に腰がだるく、そのだるさが2~3時間続く
・顔を洗ったり、靴下を履くのがつらい
・長時間同じ姿勢でいたり、車の移動などで疲れがたまると、痛みがひどくなる
などは、腰椎椎間板ヘルニアの特徴的な症状だといわれます。
左右どちらかの神経根が圧迫されると、圧迫された側の太ももの裏側から
すねやふくらはぎの外側、時には足先までしびれや痛みが出ることがあります。
(例:正座後の「ビリビリ」「ジンジン」するようなしびれや痛み)
神経が長い間圧迫され続けてマヒしてしまうと、足の力が入りにくくなったり、
感覚が鈍くなったりするので、何もない所でつまづきやすくなったり、
ひどくなると足がまったく上がらなくなる場合もあります。
腰から出ている神経は膀胱(ぼうこう)にもつながっているので、
マヒが悪化して重症化するとおしっこが出せなくなる可能性もあります。
 

〔腰椎椎間板ヘルニアの原因〕

一般的には運動や職業、体質、椎間板の老化が原因で起こると言われていますが、
実際に腰椎椎間板ヘルニアと診断された方たちを診てみると、ほとんどの方に
ある共通点がみつかります。それは、腰椎の“歪み”です。
この歪みを矯正すると、ほとんどの方の症状が改善することから、腰椎の歪みが
腰椎椎間板ヘルニアの根本的な原因であり、日常生活における“間違った”姿勢や
身体の使い方に合わせて腰椎が歪み、椎間板に長年負担を掛け続けた結果、
椎間板が変形してしまったと考えられます。

 PAK89_osyokujicyunodansei.500jpg 095

〔腰椎椎間板ヘルニアの治療〕

一般的に病院で行なわれる治療は、消炎鎮痛剤や筋弛緩薬(きんしかんやく)、
神経に効くビタミン剤や神経の血流を良くする薬が処方され、
牽引(けんいん)や電気による治療が行なわれます。
痛みが強い場合は、コルセットの装着やブロック注射を勧められることも
あるようですが、日常生活に支障をきたす場合にはレーザー治療や
内視鏡手術による治療が行なわれます。
(神経)ブロック注射とは、
足の痛みやしびれをもたらしている神経の障害部分に局所麻酔を直接注射し、
神経を遮断することで痛みやしびれを抑えます。
神経に注射をするので、激しい痛みを伴います。
持続時間には個人差があり、打った時だけしか効かない人もいれば、
1週間くらい持続する人もいるようです。

当院の治療は、
まず、患部に対する治療を行ない、症状を改善します。
 ①椎間板を圧迫している腰椎の歪みをみつけて矯正し、椎間板を解放します。
 ②特殊なベッドを使ってマッケンジーエクササイズを行ない、
  はみ出してしまった髄核を元の正常な位置に戻します。
 ③変形した椎間板、しびれや痛みを起こしている神経、歪みに関与する
  筋肉や筋膜をキネシオテーピング療法により、元の正常な状態に戻し、
  患部の治癒を促します。
次に、全身を診て①の歪みに関連する背骨の歪み骨盤の歪みを 治療し、
  ①の歪みを起こりにくくすることで、 症状が再び出ないようにします。

ほとんどの場合、初回は患部に対する治療に重点をおきますので、
少なくとも症状の軽減がみられ、場合によってはほとんど気にならなくなります。
さらに2回目以降全身の治療も一緒に行なっていけば、
腰椎椎間板ヘルニアを根本的な原因から治療することになるので、
症状の再発を防ぐことができます。
また、マッケンジーエクササイズは、ご自宅でも毎日続けていただくことが
大切ですので、おひとりお一人の状態に合わせた正しいやり方をお教えします。
腰のマッケンジーエクササイズのやり方

腰椎椎間板ヘルニアは、正しい診たてと適切な治療をすれば、ちゃんと治ります。
治療を受けていても、症状があまり変わらなかったり、悪化しているようなら、
その治療が合っていないのかもしれません。
また、MRI検査によって椎間板症や椎間板ヘルニアと診断されても、
腰痛や足のしびれなどの症状が、実際にはそれ以外の原因で
起こっている場合もあります。

もしも、あなたがその症状からできるだけ早く解放されたいのであれば、
なるべく早く治療することをオススメします。

当院は予約制ですので、必ず事前に03-3414-7206までお電話ください。 
 ⇒【今週の予約状況

 
※文中の一部 画像はteamLabBody様の許可を得て、掲載しております。
著作権はteamLabBody様にありますので、当院ブログからの転載・二次利用などは
堅くお断りいたします。